ずっと家にいられるのをいいことに『クリミナル・マインドFBI行動分析課』を延々と観ています。

「遺伝子が弾、心理が照準、環境が引き金」という説明が出てきました。先天的に犯罪者の遺伝子を持っていても、いきなり犯罪に走るわけではありません。どういう被害者を狙うかは心理状態によって左右されますし、実際に犯行に及ぶのは離婚や失業など強いストレスが生じた時というパターンです。犯罪者となりがちな遺伝子と異常な心理傾向があっても引き金が引かれなければ、変質的な画像を眺めるぐらいでまっとうな社会生活を送っている人もいるのです。

ドラマには捜査や裁判関係者でプロファイリングを「霊能者や占い師のようなもの」とうさんくさい目で見られるシーンもあります。いくら緻密なプロファイリングを行っても、実際の証拠を示されなければ起訴できないし、裁判も維持できません。

 

第3シリーズの『父の記憶』で犯罪の遺伝子について深く考えさせられました。ヴァージニア州で若い女性の誘拐・殺害事件が頻発。誘拐後に監禁、拷問されるという残虐な手口で、この地では27年前に同様の連続事件が起こっていたのです。

27年前の犯人はすでに死亡していますが、妻との間に息子がいました。15歳で猫を殺した記録があり、容疑者として浮上。犯罪者の息子は犯罪者なのかというやりきれない話ですが、犯人にもう一人息子がいたということで、ストーリーがぐっと厚くなります。

27年前の最初の被害者の女性は、すきを見て逃げ出して死なずに済んでいたのです。その女性も犯人の子を産んでいたのです。

親は親、子は子という個人主義が強いアメリカであっても極悪犯罪者の血を引く子供を産むのは勇気が要ったことでしょう。この女性は結婚もせずシングルマザーとして息子を育てていました。

 

親が犯罪者であっても、子供が必ずしも犯罪者になるとは限りません。遺伝子は同じでも、引き金となるものがあるかどうかが運命を大きく分けます。

 

四柱推命の講座で「命式と大運は弾を込めただけ」と習ったことがあります。ウ占いで一生の流れが読めても、引き金がないと現実の吉凶は起こりません。

自分にとって何が引き金になるかを知っておくと人生の展開は大きく異なってきます。私はアルコールの飲みすぎに悩んでいますが、飲みたくなる引き金を意識することで休酒につながります。そして、今はスポーツクラブが休館していますがボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」をタイマーにすることで週5日のズンバのレッスンに通っていました。占術のロジックを学ぶのと並行して、自分の行動パターンを分析してみてはどうでしょうか。

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