私が大学卒業して最初に就職したのは化粧品会社の品質管理部でした。
工場と倉庫、研究部門など全部ひとつの建物に入ったような小さな会社で、そこで製造される化粧水やクレンジングなどの定性・定量試験をやっていました。

 

定性・定量試験というのは、例えば化粧水にAという成分が〇mg入っていると届け出がされているならば、
①まずはその成分Aが入っていることを証明する
②そしてその成分Aが定められた基準値内に収まっていること
を証明することで、検査手順などは全て決まっています。
というかそういう風に製造したのだから入ってないと困るのであって、当たり前のことが当たり前であることを確認する仕事です。

 

 

取り扱う製品は順番で変わるものの基本ルーティン作業です。おかしな値が出ることはほぼゼロです(実際一度もなかった)。
こういう淡々とした流れを黙々とこなしていくと眠くなってしょうがなかったです。試験管洗いながら寝ちゃう。居眠りの常習犯だった気がする。

 

 

今となれば「その仕事、あまり合ってないんじゃない?」と思います。
私は職場が日替わりでも割と平気で、反対に決められた日時や内容だと息苦しくなってしまうタイプです(こういう視点で合う仕事を考えてもいいと思います。毎日違う場所に行きたいか、毎日慣れたところに行きたいか)
でも当時は「これはこれで合っているはず」と謎の自信がありました。若くて自分のことがよくわかってなかったのでは。

 

 

結局その職場は2年目では半分辞めさせられたかのように退職しました。やはり合わない所は続きませんね。
そのあとも色々な場所で色々な形態で働きましたが、自分の合うやり方がわかってきたのはここ10年くらいじゃないでしょうか。ずっと迷える子羊でした。

うちの夫は卒業して入った会社一筋で去年勤続30年で、ちゃんと合っていることをしているなあと見てて思います。
ある意味運がいいのかもしれませんが、こうやって素直に適性通りに進む人もいます(私は横道に逸れやすい…)
でも迷える子羊でもいいんじゃないかと思います。それがどうした。
迷ったからわかる道もあるのです。

 

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