よく「チャンスの神様は前髪しかない」という言葉を聞きます。
調べてみるとヨーロッパのことわざで、チャンスを掴むにはチャンスが向かってきたときにパッとつかまなければならない、通り過ぎた後では遅い(後ろの髪がないので)という意味のようです。
この神様はギリシャ神話の「カイロス」で、前髪が長く後頭部は禿げ上がっている美少年とのこと。実際に想像しようとしてもチャンスの神様の美少年ぶりがなかなか浮かびません。私の想像力が貧困なせいかもです。
チャンスがこのカイロス神のような独特の風貌で近づいてくれたら「あっ、あそこにチャンスがいる!」と遠くからでもわかりますが、実際のところチャンスは一見普通の姿をして現れるので、もうその場にならないとわかりません。
突然目の前に来た人物が実はチャンスの神だった、というときに、あなたはぱっと前髪を掴めるかどうか?
言い換えると棚からぼたもちが急に落ちてきたときに、落下する前にぼたもちをキャッチできるかどうか。
その時に「いやまだ私キャッチする準備が100%できていないから」と躊躇したり、「私が想像するぼたもちとちょっと違うかも」と迷っているとその間にもう落下して、同じぼたもちは二度と落ちてきません。
まずは全速力でぼたもちをキャッチして、そのあとで細かいことは何とかするくらいの決断力が大事です。
まあここで躊躇したり迷いが生じたりするなら、それはその人が心の底から本当に望んでいるものではないのでしょう。
「こんなチャンスが欲しい」と思うなら、まずは具体的によく考えて望むものの解像度を上げて、「チャンス」が目の前に来た時に迷わないようにすることが大事です。また、「こんな準備をしておけばいざという時困らない」ということも色々見えてくるでしょう。
さらに「ここに行けばチャンスの神様に会えるかも」という場所に行くのもありですよね。ぼたもちに言い換えると落ちそうなところを予想し、先回りしてそこで大きく口を開けておく。
つい最近、鮮やかにチャンスを掴む姿を間近で拝見してそんなことを考えました。
チャンスの出現確率はもしかしたら皆平等なのかもしれませんが、それを活かせるかどうかはその人の姿勢にかかっていて、平等ではなさそうに私には思えます。
チャンスが欲しい皆様、ある程度の臨戦態勢を整えておきましょう。