大きな話題となった吉本ばななの有料note。毒親と毒姉、猫と鼠に乗っ取られた屋敷、大思想家とベストセラー作家を輩出した家の経済的苦境などショッキングな内容が満載です。

61歳の吉本ばななと68歳のハルノ宵子と同世代ということもあり、程度の差はあってもこういう家庭は日本では珍しい存在ではないと感じています。

最も共感した箇所。

私ももしのんびりした家庭で愛されて育ったら、物書きになっていなかっただろう。オタクとしてまんがやアニメが好きな、地味でのほほんとした主婦になっていたと思う。

人並外れた才能に恵まれると、かけられた呪いも大きくなります。

同窓会で「東京でライターをしている」と告げたら、ちょっと意地悪な元同級生から「でも、自分の名前で本を出しているわけじゃないんでしょ?」と突っ込まれたことがあります。文章を書く仕事といっても千差万別。自分の頭の中で物語を組み立てる小説家から編集者が提示したテーマに合わせて取材する雑誌ライターまでいろいろあります。

吉本ばななほどの才能に恵まれなかったからこそ、私の呪いはこの程度で済んだのでしょう。「この程度」といっても、私にとってはけっこうハード。父方の家系は欲が深すぎて骨肉の争いを繰り広げ、母方の家系は精神的にもろくて自死を選びがちです。母は父と結婚すべきではなかったのではないかという思いを抱くようになり、両極端の血筋を辛うじてバランスを取って生きてきました。人にあきれられるほど旅ばかりしているのは、移動によって呪いから逃げられるような気がするからです。両親を見送った後は、親族との関係を絶っています。

 

吉本ばななが2万字500円で家の呪いを公開して姉の治療費に当てることに賛否両論がありますが、とりあえず呪いを言語化できて楽になった部分もあるのではないでしょうか。これまでも物語を紡ぐことで吉本ばななは生き抜いてきました。呪いは一人で抱え込むには苦しすぎるし、もやもやした形のままで自分が苦しむ原因が何かがわからなければ抜け出せません。

 

インナーチャイルドカードのセッションが好きなのは、呪いを言語化できるから。古今東西の物語は呪いを言語化するために作られたツールです。

人間になるために声を失う人魚や、魔女から「15歳の誕生日に死ぬ」と予言される姫など、おとぎ話には呪いがよく出てきますが、現実社会も呪いだらけ。そして、本人にはその呪いは当然のこととして内包されているので、異常だと気づけない。他人のほうが「その呪いはおかしい」と指摘できます。

呪いと欲望は表裏一体。2週間後の夏至の夜には欲望の宴が開かれます。インナーチャイルドカードの助けを借りて、自分だけの物語を語ってみませんか。

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