スウェーデンに「大半の子どもはタンポポだが少数は蘭である」ということわざがあるそうです。

タンポポは手がかからなくて、どんなところでも花を咲かせます。それなりにかわいい花ですが、花屋さんの店頭に並ぶことはありません。一方、蘭を育てるのはとてもむずかしく、少しでも手を抜くと枯れてしまいます。丁寧に世話をすれば美しい花を咲かせ、高額で取引されます。

うまいたとえ話ですが、二種類に分けるのはちょっと乱暴です。タンポポと蘭以外にもたくさんの品種の花があります。そして、自分がどのタイプの植物かをイメージしておくと生きるのが楽になります。

こんなことを考えるのは、阪神タイガースの快進撃を支える大竹投手の趣味が生け花と知ったから。ダイニングや玄関など目につく場所に花を飾り、品種に応じてちょっとした世話をして少しでも長く花を楽しめるようにしているそうです。生け花のおかげで野球の調子もよくなったのは、そうした繊細な心遣いが綿密な投球計画につながっているからではないでしょうか。

 

園芸のセンスがまったくない私が育ているのは、金のなる木だけ。

夏になると、薬味のために紫蘇の苗を買ってきて植えるのですが、金のなる木に比べて紫蘇の繊細なことといったら。少しでも水やりを怠るとしおれてしまいます。反対に金のなる木は、水をやり過ぎてはいけません。薄い紫蘇の葉に比べて金のなる木の葉の分厚いこと。水分をたっぷり溜め込めるから、日照りが続いても元気だし、むしろ夏の水やりを抑えたほうが花が咲きます。そして鉢が窮屈そうになると、大きめの鉢に植え替え。活躍の場を得たかのように、またぐんぐん成長します。

 

仕事をリタイアしてのんびりした日々を送ってもいいのですが、私は金のなる木タイプ。温室みたいなぬるい環境にずっといると、腑抜けになります。同じ鉢ではなく、ライフステージに応じてどんどん植え替えていかなくては。

 

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