英語に「銀の匙をくわえて生まれる(born with a silver spoon in one's mouth)」という言葉があります。裕福な家庭に生まれてきたことを指しますが、日本以上の格差社会だと言われる韓国では数年前からカースト制度のような「匙の階級」が流行語となっています。

トップの超富裕層はダイアモンドの匙。「金の匙」「銀の匙」「銅の匙」と続き、銅でも約5000万円の資産がありますから、庶民は「鉄の匙」「木の匙」「プラスチックの匙」。さらにその下には、非正規雇用の「土の匙」。ボロボロと崩れやすく食べていくのに困るという絶望的な意味が込められています。

身分制度なんて過去のもので、時代が進むにつれて本人次第で運命は変わるイメージがあったので、こんな時代になったことにがっかりします。少子化も当然です。

 

「金の匙」で連想したのが「黄金の羽根」。今から約20年前の2002年に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』という本が出版されました。「黄金の羽根」とは制度の歪みがもたらす幸運のこと。日本の制度は時代の変化に合わず大きく歪んでいるけど、そこをうまく利用すれば恩恵が得られるという内容です。

たとえば年金制度。このままでは破綻するほど歪んでいる制度ですが、割を食うのは厚生年金。「国民年金は金融商品としてはとても有利。これに気づいている自営業者は国民年金基金を目いっぱいかけている」というのを読んで、私も加入しました。当時はiDeCoがなかったし、死ぬまで保障される年金のありがたさを60代になって改めてかみしめています。これがあるからニューヨーク株式市場に打って出ることもできました。

 

お金のことだけではありません。老後を楽しく過ごすためには、人とのゆるいつながりも大切です。

女性誌の編集者の勧めにより40代で通い始めた占い学校で黄金の羽根を拾いました。出版不況の中で仕事が途切れないのは東洋占術の知識を得たから。そして、こうしてウラナイ8のサイトでメッセージを書き、メンバーと交流できるのも占いという共通言語があるからです。

杏子さんのおかげで九星気学の講座で話すこともできます。吉方取りと言われますが、基本的に動くことは吉。じっとしているだけでは何の運気も入ってきません。動けば動くほどいいけれど、凶方位だけは避けるべき。九星気学で凶方位の割り出し方がわかれば、外に出て黄金の羽根を拾えます。

 

コロナが収まって2022年の五黄中宮の年を迎えれば、年の五黄殺と暗剣殺がないので思う存分吉方取りができると期待していたのですが、ここにきてオミクロン株の脅威。実際に出かけなくても、ネット上での交流や読書、ドラマ鑑賞などで大きく心が動かされれば、吉方取りと同じ効果が得られます。停滞は凶。残り少ない今年、そして来年もどんどん生活に新しい風を入れて黄金の羽根を拾いましょう。

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