これからの時代に開運をもたらすのは、強く狭いつながりではなく、ゆるく広いつながり。

だからといって、誰でもつながればいいというものではありません。世の中には受け取るだけで与えることを考えていない人もいるし、あやしげな勧誘やセールスも後を絶ちません。

ゆるく広くつながりたいけれど、見知らぬ人とつながるリスクを回避したい。

数年前にブームになった「評価経済社会」の考え方が参考になります。
外国人旅行者を自宅に無料で泊め、自分も海外旅行先で泊めてもらうというカウチサーフィンを始めた頃、まさしく「評価」が「貨幣」のように流通していると実感しました。
会ったことものない外国人を泊めるなんて無謀だと思われるでしょうが、カウチサーフィンのサイトには、本人の自己紹介に加え、それまでホストした・された経験とその評価が掲載されているのです。
ここでポジティブな評価を集めておくと、自分が旅する時にリクエストを出すとすんなり受け入れられることが多いのです。
私はフィンランド人との交流を目的にカウチサーフィンを始めたので、積極的にフィンランド人を泊めて、ポジティブ評価を積み上げていきました。シャイで外国人とめったに打ち解けないという国民性のフィンランド人とつながるための戦略です。
カウチサーフィンに限らず、ネット社会ではSNSやブログをチェックすればだいたいどんな人かが瞬時にわかるようになりました。おもしろいことを書き込んでいたり、自分と共通の趣味嗜好を持つ人とはつながりたいし、悪口や揚げ足取りばかり書き込んでいる人は敬遠します。
「根はいい人なんだけど、ちょっと口が悪くて…」という人はかなり損することに。評価経済社会では、本当の「いい人」にならなくても戦略的に「いい人」になった人のほうが生き残るのです。
カウチサーフィンのサイトで私の評価の一つは「すばらしい日本料理」。料理は好きじゃありませんが、外国人旅行者や留学生にはハウスのバーモントカレーと味の素の冷凍ぎょうざ、丸美屋の麻婆豆腐、永谷園のすし太郎のローテーションでなんとかなるのです。
その一方、ネット上に痕跡がない人からのコンタクトも、扱いに困ります。
時々、自己紹介がまったくなく「情報をください」というメールが来ます。徳を積むために親切にすべきなんでしょうが、気が進みません。
ゆるく広くつながって新しい情報(運)をつかむためには、ネット上にある程度の自己開示が必要だし、できたら戦略的に「いい人」になるとさらに効果的です。

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