先日参加した杏子さんの易読み会。

旅の予定があれば、なりゆきを占ってもらうことにしています。

8月の下旬、函館旅行を予約済み。どのように過ごしたらいいか、気をつけるべきことなどアドバイスしてもらうはずが、易を立てた杏子さん、ゆきのさんは深刻そうな顔。

それもそのはず、火雷噬嗑(からいぜいごう)の上爻、沢風大過(たくふうたいか)の上爻が出ました。

火雷噬嗑は上あごと下あごで噛み砕く卦で、社会に害悪をもたらす悪人を処刑することも指します。上爻となると罪が重くしかも改めようとしない極悪人。首枷をはめられて耳まで傷つけられます。道理を聞き分けることもできないから、耳なんてあっても無駄というわけです。コロナのニュースを無視して突っ走るなということでしょう。

そして沢風大過は上下の陰で四つの陽を止めようという無理のある状態。重さに耐えかねてたわむ棟木(むなぎ)にたとえられます。上爻は大過のさらに行き過ぎ。身の危険も考えずに川を渡ろうとして頭の先に水につかってしまいます。何も考えずにふらふら出かけてひどい目に遭いそう。

これはだめだ、行くべきではないとしか解釈しようがありません。

自分のために立てた卦は地雷復の三爻。いったん白紙に戻してやり直すしかないでしょう。夏の間の移住を考えるほど函館は大好きな街ですが、私にとっては旅の計画は日常のことなので、予約の取り直しなんてどうってことありません。しかも緊急事態が発令されるとJALは早割のチケットでもキャンセル料が発生しません。

コロナの合間を縫うようにしてあちこち旅をしてきましたが、さすがに今回の波はまずいかも。前回の指宿の断捨離リヒトは感染が一段落の時期で歓迎されましたが、今の状況では東京から地方へ行くのははばかられます。

占い師は自分のことはバイアスがかかって占えないという説がありますが、地雷復という比較的マイルドな卦に対して、人が立ててくれた卦の過激なこと。易の神様が自分では甘く判断しがちだから、杏子さんとゆきのさんを通して私に警告を発してくれたのでしょう。

そして、政治や災害、社会の大きな動きを一個人が易で占って公言すべきではありませんが、練習の場ということでコロナのなりゆきを占ってみました。

ゆきのさんと私が水天需(すいてんじゅ)を出しました。同じ卦というだけでなく、二人とも初爻です。水天需とは待つこと。初爻なので、遠く離れたの地で妄動せず静かに待つしかありません。

ゆきのさんと私は待つ対象は異なっていても、静かに待てという教えは同じ。NHKで再放送されている『映像の世紀』を見ていたら「クリスマスまでには帰れる」が出てきました。第一次世界大戦が開戦した1914年、出征する兵士は戦場に送られていく列車から駅で見送る人々に「クリスマスにはまた!」と笑顔で叫んでいました。そのクリスマスが4年後になるとは想像もせずに。

「緊急事態宣言が終われば」「梅雨になれば」「夏になれば」と、昨年から何度期待して計画を立ててはがっかりしたことでしょう。水天需の初爻に従い、淡々と待つことにします。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事