杏子さん主催の易の会で、「どんな吉方旅行にすればいいか」という占的が複数の方から寄せられました。

旅先での過ごし方を私はあまり考えずにでかけます。日常生活という小さな箱から出た解放感を味わえたらそれでいいし、スケジュールに縛られた忙しい旅は苦手です。団体でいくパッケージツアーは便利ですが、別の箱に入って移動するだけです。

 

いつかはスペインで巡礼の道を歩きたいという野望があり、八ヶ岳スーパートレイルの存在を知りました。サンティアゴの巡礼の道800キロに対し、八ヶ岳スーパートレイルは200キロ。ひたすら上を目指す登山ではなく、山麓を回るのなら私でも歩けるかも。まず形から入るタイプなので銀座の好日山荘で登山靴とトレッキングポールを購入。リュックとレインコートもネットで買いました。

ネットによると八ヶ岳スーパートレイルにはかなりの上級者でも道に迷うポイントがあるようです。そもそも初心者がいきなり200キロを歩くのは無理だし、スーパートレイルの山梨側は東京から見て西の方位となり吉方旅行になりません。そこで3泊4日で2日目から連泊とし、宿の周辺を歩くという軟弱な計画にしました。

 

易の読み会で、どんな旅になるか占ってもらいました。

雷沢帰妹の上爻が出て、頓珍漢な旅になりそうな気がしました。朝に出発しようと思ったのですが、宿の受付業務は午後3時から。駅の観光案内所に預けるという選択肢もあるのですが、チェックインに合わせようとお昼過ぎに出発しました。

登山者は始発に乗って山頂を目指すものです。昼下がりの中央線に登山靴とリュックで乗り込むのは、いかにも場違い。まさに雷沢帰妹の上爻です。春の雷は土壌を豊かにしますが、秋の雷は季節外れです。

初日の宿では「明日の早朝に出発するのなら、鍵はボックスに入れておいてください」と言われましたが、夜型の私がそんなことをするわけがない。部屋にWi-Fiが届かないため、チェックアウト後もネットのあるフロント周辺で仕事をして宿を発ったのはお昼近く。

2泊目からのホテルへはリュックを背負い徒歩で移動しました。天気予報は小雨でしたが、午前中は青空が広がり格好のウォーキング日和でした。

星空観賞会にも参加しました。あいにくの曇り空で、室内開催となったのですが、これがとてもよかった。易の会では山水蒙の初爻と上爻が出たのですが、まさに教育の卦。天文学に疎い私はシンボルだけで星座を語っていたのですが、実際の星の動きを説明してもらい、大いに勉強になりました。そして夜は霧が出て、まさに山水蒙でした。

山風蠱の上爻も出ました。山風蠱は父と母の後始末をする卦ですが、上爻となると世俗を超越して泰然とする状態。両親の介護を終えて見送り、ようやくここまでたどり着いたのだという感慨が沸き起こりました。

八ヶ岳の旅は、易の神様の言うとおりでした。そして、八ヶ岳の「八」はウラナイ8に通じるし、南の吉方取りは八丈島に行ってみようかと野望を抱きました。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事