8月の阿佐ヶ谷七夕ウラナイまつり。久しぶりにウラナイ8で開催できたリアルの鑑定イベントということもあり、最終日の4日目は名残惜しい気持ちになりました。来年の七夕の夜、再びこんなメンバーで集まって占いで楽しみたい。そのためには一年間待たなければいけないのか…。いや、阿佐ヶ谷には七夕まつりと並ぶイベント「阿佐ヶ谷JAZZストリート」が10月にある!
そうひらめいて、その場にいるメンバーに話すとみんなノリノリで反応。キャッチフレーズは「スウィングしなけりゃ占いじゃない」になりました。
音楽用語「スウィング」は、演奏する人によって自在に変化するリズムのこと。グルーブとか、うねりとも呼ばれます。楽譜通りに演奏するのではなく、その場に合わせて即興でノリのいい音楽に仕立て上げます。これは占い鑑定も同じ。教科書通りの読みをしたのではお客さんの心には響きませんし、対面鑑定は一期一会ですから絶対的な正解は存在しないのです。というわけで、ジャズをテーマにした占いイベントでは、卜術(ぼくじゅつ)がメインになる予定。
キャッチフレーズの元ネタはデューク・エリントンの「スウィングしなけりゃ意味がない(It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)」です。この曲自体、シカゴでの演奏中、幕間にひらめいて作られたと伝えられています。
そして、アメリカ大統領選のニュースでしばしば出てくるのが"swing state"。大統領選は州ごとの選挙結果で共和党・民主党の勝ったほうがその州の票を総取りします。保守的な中西部や南部は共和党、進歩的な西海岸や東海岸は民主党という大雑把な色分けがありますが、選挙のたびに勝利政党が変わる激戦州をswing stateと呼びます。
人が占いに頼りたくなるのは、選択肢のAかBかどちらを選ぶか迷っているときですから、スゥイングと占いは縁のある言葉です。自分の支持政党にとらわれず、国の将来のためにより良い候補者に投票するという姿勢は、占い師の意見も取り入れてより良い選択肢を選ぶという柔軟性に通じます。
街角の演奏者たち。予約席もチケットもないからこそ、観客と一体化した音楽が流れます。
人相の天童春樹先生が街頭易者にこだわっていらっしゃるのも、即興でこそ生まれる占いの妙味があるからでしょう。阿佐ヶ谷JAZZストリートでは、広場や神社、学校、お店などあらかじめ決められた演奏会場もありますが、街を練り歩くジャズバンドもいます。
阿佐ヶ谷七夕ウラナイまつりでは、会場に入った瞬間にたまたま空いている占い師さんに占ってもらうというケースがよくありました。その場の即興占いで、心に響くメッセージを届ける。ジャズミュージシャンのようなスゥイングした占いが生まれることを期待しています。街角でふと出会った占いによって、人生にリズムが生まれるターニングポイントになるかもしれません。