ウクライナのニュースがどうしても気になってしまう日々。歴史番組ではなく、現在進行形でこんな戦争が起こっているとは。中東やチェチェン、シリアは見て見ぬふりだったのに。

同年代の友人と話して謎が解けました。山岸涼子の『アラベスク』の主人公ノンナ・ペトロワはキエフ出身。才能を見出され、レニングラード・バレエ団に編入します。

今やキエフはキーフと呼ぶようになり、1991年のソ連崩壊によりレニングラードはサンクト・ペテルブルクに戻りました。

 

さて、ネットでウクライナ情勢を眺めていると「橋下徹がああいった、こういった」というニュースがよく出てきます。なぜ彼は延々と屁理屈を展開するのか。

https://twitter.com/Ki_46ozzie/status/1511210953534509062

橋下徹のウクライナ批判、支離滅裂とかロシア支持とかより一貫してゼレンスキー大統領に対する個人的な嫉妬なのではないかという気がする。ショービジネスから政界入って戦争に巻き込まれたことで一躍指導力を発揮しヒーローになる…自分がやりたかったことをすべてやられたと思ってるのでは。

ふと目にしたツイートで腑に落ちました。嫉妬は人を狂わせる。

関西の小学校ではどんなにハンサム、成績優秀、スポーツ万能でも、おもしろくない男の子はクラスの人気者になれません。うまく笑いを取れない男子は、お笑い芸人への嫉妬を胸に抱いて成長するものです。

人気だけで政界に進出した芸人が手腕を発揮できなくても、選んだ方も「まあ、しゃあないな」と流します。

橋下徹は「自分はお笑い芸人なんかよりずっと頭がいいし、維新の会を立ち上げて関西から日本を変革するはずだった」という思いを引きずっているのでしょう。コメディアンだったゼレンスキー氏がコミュニケーション力で世界を動かしていく姿に嫉妬の炎が燃え上がり、ついいちゃもんをつけたくなる…。

 

『アラベスク』からの連想でつながりで映画『愛と喝采の日々』のこの台詞を思い出しました。

Jealousy is poison. It can make you a monster.

嫉妬は毒。人を怪物にしてしまう。

毒だとわかっていても、人間は嫉妬心を抱いてしまうもの。

『愛と喝采の日々』はバレエ団のライバル同士だった二人の女性が一方はプロとして舞台に立ち続け、一方は結婚と子育てを選ぶという話ですが、家庭に入ったほうも教室を開き娘にバレエを習わせます。ずっとバレエに関わっているのですから、トッププリマになったかつてのライバルに嫉妬するのもしかたがありません。

嫉妬の毒に苦しんできた私ですが、最近は毒がかなり薄まっています。ライターだけやっていたら、立派な作品を残したライターに嫉妬するでしょうが、私には占いがあります。そして、フィンランド人のネットワークを広げ、突然思い立って日本語教師になり、ニューヨーク市場に打って出て、週に5回はズンバで踊るなど、あれこれ脈絡なく手を出したのがよかったようです。いくら嫉妬深い私でもすべてのジャンルで嫉妬する対象を見つけることはできませんから。

「一意専心」は若乃花が大関昇進の口上で使った四字熟語。他のことに目もくれず、集中してがんばる姿に感動しますが、スポーツ選手は引退後の生活のほうが長いのです。夢中になれるものがあるのはすばらしいことですが、よほどの人格者でないと一点集中型の人生は危険です。

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