占い師にとって「婚活」は重要なテーマ。

一昔前に比べて、結婚を選ばない男女も増えましたが、結婚によって人生が大きく変わるのは男性も女性も同じです。

世間的に見て条件のいい相手を狙うのはかなりの高倍率です。「普通の男性でいい」と言いつつ、年収400万という条件はゆずれないという婚活女性が多いそうですが、20代から50代まで年齢層を広げても、年収400万円以上の男性は3割ほどしかいないそうです。

「バリバリ働く気がないから、婚活に力を入れているのに…」という女性もいそうですが、今後の日本経済の成り行きを考えると専業主婦なんて贅沢が許されるのはほんの一握りに限られます。

私自身は20代半ばに勢いで結婚したので婚活は他人事ですが、マッチングの妙、そして結婚による運気のアップダウンには大いに興味があります。

婚活関係のブログではこれがおもしろくて、読み始めると止まりません。兵庫県の結婚相談所のアドバイザーによるもので、ブログが大評判となり書籍化されました。

https://ameblo.jp/kekkon-monogatari/

私が最もおもしろいと感じたエピソードは「ドケチの婚活」。

30代前半、スラリとしたイケメン、高収入でコミュ力もある男性。お見合いした女性は一目で気に入るのに、二回目で必ずお断りするそうです。

なぜなら、彼はスーパーでお茶を2本買って公園のベンチで話そうと提案するからです。結婚相談所のアドバイザーは「チェーン店やファーストフードではないレストランを予約するか、せめてカフェでケーキ」と指導するのですが、彼はお金が好きすぎてそうできないのです。貯金はもうすぐ3000万円を超え、40歳までに4000万円を貯めるのが目標。

だったらなぜ婚活? 彼は自分がドケチであることを自覚して、自分の金銭感覚に合う人を探して結婚相談所に入会したのです。

そこで結婚相談所の所長はネットワークを駆使して節約が好きそうな女性を探しました。

ふつうは結婚相談所に出すプロフィール写真は写真館で撮るのですが、節約のためスナップ写真を使っている女性をピックアップ。ファイナンシャルプランナーの資格を持っていたり、株主優待で外食やショッピングが趣味でがっちり貯金している女性を見つけました。

初対面のお見合いは所長も立会い、ホテルのラウンジで。

現れた彼女は開口一番、

「お話はうかがっています。ホテルのラウンジは高いですから、スーパーでお茶を買ってフードコートでお話ししませんか」。

あっという間に縁談はまとまったそうです。

 

「ありのままの自分を受け入れてほしい」ではいつまでたっても縁談はまとまらない。婚活では妥協することも必要とよく言われます。

しかし、あまりにも偏った性質なら、ストレートに出してどんぴしゃの相手を探すのもありだと思いました。婚活は人気コンテストではなく、たった一人の相性のいい人に出会えればいいのですから。

今思えば、私の結婚の条件は「自由に旅を楽しみたい」。思い立ったらさっさと一人でどこにでも行ける自由を確保したかったのです。大学の卒業旅行でアメリカ大陸横断・縦断のグレイハウンド一人旅に出て、テキサス州エルパソのバス停留所で偶然会った同じ大学の人と結婚しましたが、これこそ「偏った人の婚活」だったかも。相手も一人旅の卒業旅行でした。

そして婚活に限らず、年齢を重ねるにつれ交友関係もこのスタイルでいいのかも。無理に合わせなければいけない人と時間を過ごすより、一人でいるほうがずっと楽しい。相当に偏っている私の性質を受け入れてくれる少数の人との縁を大切にしています。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事