6月21日、インナーチャイルドカードで語る欲望の宴が開催されます。
昨年の会では夏至の夜という特別な時間だったからか、夜が更けるのも忘れて参加された方々のお話に耳を傾けました。
フィンランドの人々にとって夏至は特別な日。この日を過ぎれば徐々に日が短くなり、やがて長くて暗い冬がやってきます。寝る間も惜しんでサウナとパーティで白夜を楽しむ気持ちもわかります。「夏至の夜に、将来の伴侶が夢に現れる」という言い伝えもあり、特別な一夜という思い入れも強いのでしょう。
フィンランドつながりで思い出したのが村上春樹の『多崎つくると巡礼の年』。
主人公が興味があるのは鉄道の駅を作ること。そのために大学と学科を選んだとありますが、工学部の建築学科でしょうか。駅の設計で有名な教授のいる学部を探したのかもしれません。
それに対してこんな言葉をかける人物がいました。
「限定して興味を持てる対象がこの人生でひとつでも見つかれば、それはもう立派な達成じゃないですか」
欲望も同じ。「あれも欲しい、これも欲しい」ではなく、限定された欲望なら実現の可能性が高くなります。
欲が深いと言われる私ですが、何でもかんでも欲しいわけではありません。世の中の大半の人が欲しいらしい子どもは欲しくないどころか、子どもができたら困るとずっと思っていました。その分、お金が欲しいのだろうと問われれば、欲しいけれど闇雲に欲しいわけではありません。行きたい場所に行くのをお金を理由にあきらめるのは嫌だという強い思いから蓄財に走っただけです。強いて言えば旅行欲でしょうか。しかし、世間のイメージする豪華旅行とはほど遠く、飛行機はエコノミー、移動は徒歩、ビジネスホテルやゲストハウスに泊まるような旅です。
旅に出たいという欲望は多くの人が持っているでしょうが、どんな旅をしたいのかは人によって異なります。そしてもっと多くの人が持つ「幸せになりたい」という欲望は、さらに複雑怪奇。ある人にとってゴミのようなものが別の人にとってはかけがえのない宝物になることだってあるのです。
「私の欲望とは」と念じて出てきたインナーチャイルドカードは、欲望の方向性を明確にするために役に立ちました。今年の夏至はどんな欲望のストーリーが語られるか、楽しみにしています。
そして杏子さん主催の八卦マンダラチャートは、八卦を使って欲望に向き合います。大谷翔平は人一倍欲深く、欲望を実現するための手段を追求したからこそ今の成功があるのです。
64マスも書き込むのは大変そうですが、八要素に分けていくからこそ、欲望が細分化されて、具体的に何ををやればいいのかが明確になります。書けない部分があれば、それはあまり欲していない分野だと気づくことになるでしょう。