かつて「株は博打のようなもので、真っ当な人は額に汗して稼いで銀行に貯金する」と思わていましたが、最近は「老後の生活は自己責任でなんとかするべき」という風潮に変わってきました。
FIREを目指してぎりぎりまで生活を切り詰めて投資している若い人も多いようです。いわゆるNISA貧乏ですが、それはどうかと思います。若いうちはお金を使って経験を積むのも大切。念願のFIREを果たしても「金だけは持っているつまらないおじさん、おばさん」になってしまうだけです。ベストセラー「Die With Zero」では、経験から得られる「思い出の配当」は死の直前まで幸福感をもたらすので、できるだけ早い時期にお金を使って思い出を作るべきだと説いています。
株主優待生活で有名な桐谷さんは、がんになって「もっと現金を使ってご馳走を食べたり、温泉にでも行ったりすればよかった」と後悔しているそうです。相場で利益が出たら社会にお金を回して循環を作ってみてはどうでしょうか。自分がお金を使うことで社会を潤すのです。
子どものいない私はいくら儲けても残す相手はいません。甥と姪はいますが、子育ての苦労もしていないのに死後の面倒な手続きを託すのは気の毒です。そこで父の遺産はほとんど相続せず、子ども3人のいる兄に回して死後の処理は専門の団体に依頼しているので心配しないように伝えました。残ったお金は団体を通して全額寄付するという公正証書も作っています。
このあたりのいきさつは終活シリーズにまとめています。
いくら資産を築いても、社会がおかしなことになってしまえば、生活の足元が崩れて安心して暮らせません。国が沈めば個人も沈む。一人にできることは小さいけれど、少しでも社会に役立つようなお金の使い方をしたいものです。お金は天下の回りもの。自分のところで留めてばかりではいけません。














