ウラナイ8の二周年記念イベント、ゆるく参加している私がぼんやり過ごすうちにメンバーのおかげで整いました。

サウナと水風呂についてはいくらでも語れますが、ちょっと不安だったのが「寿ぎ祝賀会」。易は戒めの卦が出ることもあり、うまく寿げないかと思ったのです。

四難卦の水雷屯、坎為水、水山蹇、沢水困を始めとして、いろいろ厄介そうな卦もあるのです。

ここは変わり種のシェイクスピア・タロットとかアメリカンハウスワイフ・タロットでいこうかとも思ったのですが、タロットだって「悪魔」「死神」「塔」など一見、ぎょっとするようなカードもあります。

ここは腹をくくって易でいくことにしました。たまたまめくった奇書『周易裏街道』で測字占の一節が目に入りました。

 ある人は谷口と書いてこの人のことをいってくれという、そこでああこれは谷口さんは八人の家内やなといった。谷は八人の口と読めるからですが、しかしそんなら谷と出たらいつでも八人かということになる。しかしこの時私をして思い切って八人といわせたのは潜在意識であります。

これこそ卜占の極意。易経を読み込んで卦辞、爻辞を暗記したからといって当たるわけではありません。易経の通りに占うなら誰でもできるし、ネットであらゆる知識が手に入れられる時代、易者の存在価値は自らの潜在意識と占う瞬間のかけ合わせで紡ぎ合わされる言葉です。潜在意識を豊かにするのは無為の時間。インプットが多すぎると整理できません。ぼんやり過ごすうちに徐々に整理されていきます。

 

「寿ぎ祝賀会」、最初に出たのは風地観。私の大好きな卦であり、昨年の冬至の年筮会でも大人気でした。コロナによって非日常を強いられる日々ですが、だからこそ観るべきことは多いはす。

そして火地晋。太陽が地に沈んでも、時間がくれば必ず昇ります。

当選された方に希望あふれる卦を読んだところで、視聴してくださっている皆様に向けての卦を出しました。これは私に向けての卦でもあるでしょう。

山天大蓄が出て大笑いしてしまいました。欲深い者にあまりにもぴったりだから。

下卦の天はすべてが充実して行動する気が満々。それなのに上卦の山が止めます。私の状態はまさに天。行きたいところにすべて行きたいという欲望まみれのところにコロナでストップがかかっています。杏子さんの易読み会で8月下旬の函館の旅をキャンセルしたのも易神の教えに従ったからですが、不満は渦巻いています。

そして山天大蓄といえば、高島嘉右衛門が南部藩から領内の釜石鉱山の開発を委任されて鳥の声を聞いて立てた卦です。

高木彬光『大予言者の秘密』によると、高島嘉右衛門が現地の旅籠屋で昼食をとっていた時、耳慣れない鳥の声が。一声鋭く鳴いて、次に七声、そして三度目に六声鳴いて、それきり聞こえなくなりました。

鳴き声の数を卦にすると一が乾(山)、七が艮(天)で山天大蓄の六爻。山に大量の鉱石があり、それを取り出すためには、大いに力を蓄えてかかれという啓示だと高島嘉右衛門は考えました。

ネットのおかげで自宅から世界につながれる時代です。ウラナイ8でこんなイベントに参加できるのも、ネットに強くてフットワークの軽いメンバーのおかげ。コロナが収束して自在に活動できるよう、自らを宝の山にしたいものです。

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