占いの道に入ったのは、物語を聞くのも語るのも大好きだったから。カードや手相、命式などから、お話を作るのは本当におもしろい。

まったくオリジナルというお話はめったにありません。人類の歴史で繰り返し語られてきた物語の元型が投影されているからです。

たとえば、ネットフリックスで大ヒットした韓国ドラマの『イカゲーム』。

『賭博黙示録カイジ』や『ライアーゲーム』をパクったと韓国嫌いな人たちに批判されていましたが、大元をたどるとスティーヴン・キングの『死のロングウォーク』。ひたすら長い距離を歩き、制限速度を3度下回ると射殺されます。100人が参加して99人が死んで最後の1人になったら優勝という話で、命を賭けてゲームに挑む物語は日本の専売特許ではなさそうです。

 

NHKラジオの『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』で『塩と水』というイタリアの童話が取り上げられました。

3人の娘がいる王様。「自分をどれだけ愛しているか」と娘たちにたずねると、上の二人は美辞麗句で答えます。末娘は「塩と水のように」と答えて王の逆鱗に触れ、家臣に命じて殺されることに。姉二人が機転を利かせて妹を助けます。

シェイクスピアの『リア王』では姉の二人は邪悪でしたが、ここでは善良。そしてグリム童話の『白雪姫』では継母が娘を殺そうとしますが、この話では王が娘を殺します。

末娘は生き延びて王子様と結婚。披露宴に父親を招き、塩抜きの食事を出し、水は一切出しません。王は料理を食べきれなかったところで娘は正体を明かし父娘は和解し、その後は幸せに暮らしました。

 

全く新しい物語を作るのは、よほどの天才じゃないと無理です。それでも、既存のお話を自分流にアレンジするだけでも十分楽しめます。

インナーチャイルドカードはそうした楽しみにうってつけです。3カ月に一度の柔軟宮の月に玉紀さんの先導でインナーチャイルドカードを読むのは本当に楽しく、おびただしい物語を残してくれた先人に感謝しています。

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