「足元を見る」という言葉があります。

クレジットカードを作ったりローンを借りる際、信用情報を照会されますが、昔はそんなものがありませんでした。街の貸金業者は、客の靴を見ていくら金を貸すか決めていました。

いくら高級そうな服を着ていても、くたびれた靴を履いていたら、懐具合は悪いと判断されたのです。

 

しかし、金運を上げるために高級な靴を買えばいいというものではないと思います。

フィリピンのマルコス大統領のイメルダ夫人は3000足の靴を持っていましたが、政変で宮殿から追放されました。貧しかった幼少期、裸足での生活を強いられた反動だという説があります。

 

高そうな靴より、歩きやすい靴を履いているお金持ちのほうが好ましいと思います。よく歩く習慣があるのは健康なしるしだから。

こんな連想をするのも、スペイン巡礼に向けて靴を探しているからです。

巡礼を途中で断念する人のほとんどは、足のトラブルだと知りました。

巡礼を思い立ってすぐ、銀座の好日山荘で登山靴を買ったのですが、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの道で山を歩くのは一部だけ。重い登山靴は向いていないようです。

ガリシア地方は雨がよく降るので、防水・通気性能のウォーキングシューズを探しています。ローカットにすれば軽いのですが靴擦れしやすく、ハイカットはしっかり足をホールドしますが、長時間の歩行では重さが苦痛になります。すべての条件を満たす完璧な靴はありません。そして、スペインでいきなり履き始めるのではなく、日本である程度履きならしておくようアドバイスされています。長旅で靴を履きつぶしたら、現地調達となります。

 

人生はよく旅にたとえられますが、巡礼も特別なイベントではなく、人生の縮図だと思うようになりました。自分に合った靴を見つけられるかどうかが運気の分かれ目です。

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