先週の日曜日、玉紀さんのウォーキングツアーは南阿佐ヶ谷で解散。その後、ウラナイトナカイの第二会議室と呼ばれたデニーズのランチに参加したかったのですが、3時からお寿司の会があったので断念しました。

予約3年待ちという高円寺のお寿司屋さん「波やし」。スポーツクラブの仲間から誘われました。メニューはおまかせで1万円、プラス酒代と聞き、あまり乗り気にはなりません。私の味覚はまったく洗練されてなくて庶民の味で大満足するのです。

しかし、最近のモットーは「体験には時間とお金を惜しまない」。こんな機会がなければ一生縁のない店ですから、行ってみることにしました。

店はカウンターのみ10席。普段は夜のみの営業で、今回3時という中途半端な時間になったのは、休日は2回転するからでしょう。

前菜、お造り、茶わん蒸し、焼き物、サラダ…とお寿司にたどり着く前に少量ずつ芸術的に盛られた皿が次々と出てきて、味音痴の私でも「これは1万円以上の価値がある」とわかりました。料理はすべておまかせですから食材ロスはないし、確実に来店する予約客相手だから成り立つのでしょう。遅刻やドタキャンするようなお客は相手にしていないのです。

スーパーやコンビニのお寿司に回転寿司、チェーン店と、寿司屋のスタイルもいろいろ。海外に目を転じれば、アメリカ・オハイオ州には「サブウエイにインスパイアされた巻き寿司チェーン」もあるそうです。寿司飯、海苔、具、トッピングを順に選んでいき、最後に店員が巻きます。創業者は日本とまったく関係なく、ピーナツバターやフルーツジェリー、チリソースもあり「それは寿司じゃないだろう」と言いたくなりますが、日本にだって和風パスタがあります。

個人客相手の商売はこれだからおもしろい。占い師も同じです。占いのお店に座るか、自分で集客するか。対面か、オンラインか、メールか。もしくは講師、原稿執筆。高円寺の「波やし」のように、お告げだけを一律料金で伝える占い師があってもいい。占い師のスタイルとお客のニーズがぴったり合えば予約でいっぱいになるでしょう。

お客さん側も「私のことをすべて知っているお抱え占い師」を選ぶ人もいれば、「気が向いた時にふらりと立ち寄って占ってもらいたい」、「ふと目にしたテレビや雑誌の占いが役だっている」と、占われ方もさまざまです。

 

占い学校の同級生でたちまち売れっ子になった占い師は、ネットでの告知は一切しなくても常に予約が途切れず、最近では新規のお客さんは一切受け付けず、リピーターと紹介者だけ。それで十分、仕事として成り立っているのですから立派なものです。私が占い鑑定を仕事にしなかったのは、彼女の成功例を間近で目にして、人にはそれぞれ向き不向きがあると悟ったのも一因です。

ぼったくりバーや法外な値段を吹っかける霊感商法や信者ビジネスでなければ、自分に合ったスタイルで利益を出せばいいだけのこと。飲食業も占い師も、そこにおもしろさとむずかしさがあります。

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