子供のいない私は終活をしなければならないのは自明のことですが、締め切りがはっきりしないため、てきぱきと進められません。いずれ死ぬとわかっていても、死への準備は楽しいものでもないし。

とりあえず「NPOりすシステム」に資料請求をしました。1993年、日本で初めて生前契約を受託した法人です。ここと「きずなの会」が有名ですが、りすシステムに決めました。

資料請求をして、説明会に行って納得できたこと。そして、勧誘電話やメールが一切来なかったのにも好感を持ちました。自らの死について考えるのですから、いくら時間をかけてもいいというスタンスだそうです。そして、りすシステムの本部は九段下で、私の家から総武線乗り入れの東西線なら20分で行けることも決め手になりました。「きずなの会」は池袋です。ネーミングにこだわる私は「きずな」という言葉にもひっかかりました。東日本大震災後、さかんに「きずな」が強調されましたが、元々は家畜をつなぎとめておく綱であり、そこから家族や親戚など離れがたい結びつきを指すようになったそうです。自分の死後事務を託せる子供がいない者にはちょっと苦手な言葉です。ちなみに「りすシステム」の「りす」はLiving/Support/Serviceの略称です。

りすシステムの説明会は毎月10日(九段)、24日(巣鴨)で開かれています。前日までに予約すれば無料で参加できます。

私が行った日、参加者は10名程度。60代から70代らしき人が多く、私は若いほうだと思ったのですが、人は見た目ではわかりませんから、他の人もそう思っていたかもしれません。

説明会で心に残った「終活は点ではなく線で考える」という言葉。認知症になったら…、高齢者施設、終末医療、お葬式、遺産、お墓など、一つ一つに備えるのは大変です。りすシステムなら、死後だけでなく生前の身元引受保証人や任意後見人にもなってくれます。

というわけで、りすシステムに決めたものの、実際に契約を交わすまでにはやらなくてはいけないことがけっこうありました。次回は利用登録の申込から公正証書契約の準備までについて書く予定です。

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