新年、明けましておめでとうございます。東洋占術では立春が年の始まりとはいえ、世間で新年の挨拶と寅の年賀状が行き交っているのですから、前倒しで壬寅の気が徐々に入り込んでいます。

亥子丑の暗く冷たい冬と夜は過ぎつつあります。千里を走る寅にならって、2022年を活動的な年にしたいものです。そこで深瀬まるさんにお願いして、新デザインに。北欧のヘルシンキ港から南欧のラ・マンチャへと、陽の気配が満ちています。

年末に杏子さんが開いてくれた「拡大版タロット練習会」は、寅の先取りにふさわしい勢いのある会でした。東洋占術が専門のはずの私が参加するのはちょっとおかしいようですが、本人はやる気満々。

シェイクスピアのタロットを入手したのは20年近く前。時々取り出して、絵柄を眺めているだけで、一生使いこなせないと思っていたのです。

大アルカナとコートカードはシェイクスピアの戯曲の登場人物。小アルカナは台詞が書かれています。最大の特徴はソードが羽ペンになっていること。シェイクスピアはペンの力で壮大な物語を書き上げたのですから、ペンこそ世界を創り上げる原動力です。そして、ペンタクルはコイン、ワンドは王族の持つ笏(しゃく)、カップは聖杯になっています。

好きな戯曲のカードなら楽しく読み解けますが、観たこともない戯曲やキャラクターのカードもけっこうあります。シェイクスピアタロットでの参加を表明してから、泥縄式に物語の復習です。苦手なのは歴史物。そして日本では知られていないマイナーな戯曲、さらにはソネットからの引用もあります。

カードの引き方は、3カ月ごとに参加している玉紀さんのインナーチャイルドカードの会が大いに参考になりました。メジャーカードは物語の枠組で、コートカードは自分の立ち位置、マイナーカードは言葉による具体的なアドバイスとして、3枚引いてもらうことにしました。苦手なカード用のアンチョコを見ながらですから、練習会がぴったりです。

 

すべてを完全にマスターしてからシェイクスピア・タロットを使うという道もあったのでしょうが、畳の上で泳ぎを練習するようなもの。とにかく水に入る! いくら畳の上で練習しても、泳げるようになりません。足の届かない海で泳ぐのは危険ですが、練習会という環境なら命綱を付けてトレーニングできます。杏子さん、こんな機会を与えてくれてありがとう!

壬寅の2022年は泳ぎ始めるのには最適な年。畳の上でぐずぐずしているなら、思い切って水中に飛び込みましょう!

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