官僚のトップも視野に入る地位まで出世したのに、接待問題で足元をすくわれた山田真貴子・元内閣報道官。

興味を持ったのは私と同学年だから。大学受験は1979年の第一回共通一次を受けたはずです。大学卒業時、男女雇用機会均等法は成立しておらず、四年制女子の就職は厳しいものでした。仕事への意欲が高い努力家の女子学生は公務員試験を受けていました。「官」のない命式の私は、東洋占術は知らなくても自分にまったく向いていないことがわかっていたので、考えもしませんでした。

 

山田真貴子氏の命式

日 月 年

甲 乙 庚

辰 酉 子

自分自身を示す日干が甲(きのえ)。湿土である辰に根を張ってぐんぐん伸びるイメージ。自分を材木として世間に役立てたいという志向が強く、月支の酉、年干の庚の金によってシャープに製材されます。木にとって金は「官」。まさに公務員が天職です。「飲み会を絶対に断らない女」になったのは、甲のとなりの乙の劫財(ごうざい)が効いているから。この年代で男社会で生き抜くためには男以上に男らしい「名誉男性」として生きるしかなかったからでしょう。

山田真貴子氏の場合は、流年で庚、辛と金が続き、ダメ押しのように2月が庚月。しかも年支の丑は命式中の酉と三合金局の半会となり金の力が強まります。大きく育った大木が巨大な斧で無残に切り刻まれるイメージ。もともと命式に金が多いので剋には慣れているはずですが、あまりに強すぎると耐えられなかったのでしょう。

このパターン、私も経験しました。私は日干が戊なので財は水で、「官」はなくても「財」は売るほどある命式。調子に乗って財を増やしていたら、2012年の壬辰の年に足元をすくわれました。流年の辰は私の命式の子と三合水局となり大洪水をコントロールできなくなったのです。

 

四柱推命の講座で一気にブレイクしたり転落した有名人の命式がよく教材になっていました。持って生まれた命式には弾丸が込められています。巡りくる大運、流年、流年が引き金となって爆発し極端な吉凶の作用が生じます。

不発弾のままで一生を終える人もたくさんいます。官で足元を救われるのは出世や名誉を虎視眈々と狙っていたからだし、自由業ではなく給与所得者で家計管理をしている人が財で破綻することもありません。

ただ、人生は思いもよらないことが起こるもの。自分の命式の中で不発弾は何なのか、暴発の引き金を引くのはどの五行でいつ巡って来るのかを知っておくだけでもリスク回避に役立ちます。占い師に見てもらってもいいですが、大運と流運の五行を書き込んだ年表を作り、どの五行の時に何が起こったかを知るだけでだいたいの傾向がつかめます。

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