仁田丸久の易の本を読んでいると「吉をはらんだ凶」という言葉がよく出てきます。

一般的に凶とされる卦が出ても、そこから巻き返して最終的に吉に転じるという読み。

運の良し悪しは固定されたものではなく、アップダウンを繰り返していますから、そういう展開はよくあることです。凶に陥ったからといって自暴自棄にならず、巻き返しの機をつかむことが開運の要でしょう。

 

それで思い出すのが、税務調査。

一人で営んでいるフリーランスのライターに税務調査なんてあるわけがないと高をくくっていたら、しっかり入りました。東洋占術という専門分野を持ってライターの仕事も好調だったのに加えて、日本株でかなりの利益も出していたからでしょう。

自宅ではなく税務署に出向いたのですが、まるで刑事ドラマの取り調べ室のよう。調査官は威圧的ではないのですが、底知れない怖さがありました。個人で対応するのは絶対に無理だとわかり、伝手を頼って税理士さんをお願いして2回目から同行してもらいました。犯罪者だって弁護士を付ける権利があるのですから。人生で起こった嫌なことのワースト3に入る経験でした。

精神的なダメージも大きかったので、税理士さんの指導に全面的に従い、言われるままに追徴課税を払いました。これも痛かったのですが、区民税と国民健康保険もかなりの額を追加で払う羽目に。リアルなお金だと思うとダメージが大きすぎるので、単なる数字として扱いました。

悪いのは全部自分なのは重々承知ですが、フリーランスの個人に対して徹底的に調査能力を発揮し巨悪は見逃しているのかもしれない日本という国に不信感が増しました。そこで日本株をすべて売り払って米ドルに換えてニューヨーク市場に軸足を移すことに。この時のレートは1ドル100円ちょっとでした。

「お金は単なる数字」と呪文を唱えて大胆に取引した結果、費用を気にせず行きたいところに旅に出る老後を実現しました。コロナ禍での下落には気をもみましたが、祈るような気持ちでワクチンを作る製薬メーカーに投資し、その後は半導体。税務調査が入らずちまちまと日本市場で取引していたのでは、こうはいかなかったでしょう。

税務調査という凶はニューヨーク市場の大儲けという強烈な吉をはらんでいたのです。

玉紀さんの好きなタローマンは「マイナスに飛び込め」と煽りますが、マイナスはそのうちプラスに転じる可能性を秘めています。運の悪いことが起こっても、過度に落ち込まず「そのうち吉に転じる」と思ってやり過ごせばいいのです。

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