もし大谷翔平を少年漫画の主人公にしたら、「こんな出来過ぎたストーリー、いくら漫画でもあるわけがないだろう」と編集者に却下されたでしょう。しかし、現実はフィクションのの上を行き、水原一平の信じられないストーリーが明らかになりました。
私が最初に学んだ四柱推命の先生は、命式を景色に見立て甲乙丙丁…の十干の組み合わせによって人生の転機を読み解く流派でした。五行の関係は相性、相剋、比和ですが、陰干と陽干の組み合わせによって出現する景観は変わってきます。
水谷一平の命式。大みそか生まれで日干が己亥(つちのとい)です。
己 丙 甲
亥 子 子
日、月、年の十二支が亥、子、子とすべて水。土にとって水は財ですから、もともとお金に振り回される傾向があります。陽の土である戊だったら大地ではなく山ですから、たとえ冬生まれでも雪崩れ程度ですみますが、大地を示す己に水が多すぎると洪水です。特に陽の水である壬との組み合わせは己土濁壬(きどだくじん)と呼ばれ、畑は使い物にならずせっかくの水も泥水となります。
といっても、似た命式の人がすべて問題を起こすわけではありません。
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3/6 土曜日のデイリーメッセージ《不発弾を抱えて生きる》 - ウラナイ8 (uranai8.jp)
命式から読み取れるのは可能性であり、それが現実になるかどうかは境遇や人間関係次第です。私たちはみんな不発弾を抱えて生きていて、それが爆発するかどうかは定かではありません。長年のパートナーだった大谷の日干は壬辰。辰は水をたっぷり含んだ土ですから、己の助けになるどころか一緒になって大きな濁流を作ります。
大運や流年も運気を左右しますが、最も大きな影響を与えるのは人間関係。公私にわたってあれほど深く結びつきがあり、しかも大谷翔平のような並はずれたスケールの大きい壬と接しているうち、己は崩れていったと読めます。
もし、水谷一平が大谷翔平と出会わなかったら、競馬好きのサラリーマンで出張経費を水増し請求して馬につぎ込むとか、株式投資で信用買いに手を出して借金を作ったぐらいにレベルで終わっていたかもしれません。けた外れの大谷翔平の通訳になってしまったから濁流が大災害となってしまったのです。そして、同じような命式で生まれても、五行の水を抑える土か火、あるいは水のエネルギーを受け止める木の強い人と出会い、何の問題を起こすことなく一生を終える人のほうが多いのです。
持って生まれた命式は変えられなくても、誰と生きるかで大きく変転する運命。私たちは今、さまざまな偶然が重なった壮大な運命のドラマを目の当たりにしています。