カラダを覆うものが一枚また一枚と増え、カラダに厚みを感じています。
五行の水に属す冬。宇宙を二分する陰陽の象徴でもある寒と熱、その寒の代表でもある水、その性質は冷たい。
東洋医学では中庸(バランスのとれた状態)を目指しますので外界が寒ければ内を温め陰陽のバランスを取ります。春秋に比べ夏冬の過ごし方はとてもシンプルです。
衣食住
【衣】
意識せずとも寒くなれば自然とカラダの露出を減らし温かい素材のものを身に着けていることでしょう。今は随分と素材のよいものが安価で手に入りますしね。夏に比べてあれこれ着るのが面倒くさいなぁとも思う反面、帽子、手袋、マフラー、ショールなど身に着けるアイテムが増えるのは楽しいですね。
【食】
夏には多少の生野菜も熱を冷ます為に摂ったとしても、冬には是非温野菜の摂取がおススメです。旬を忘れた野菜たちといった具合で本来夏の野菜であるはずのもの、トマトやキュウリなどは通年並んでいます。ですがこれらはカラダを冷やす性質がありますので、生サラダをバリバリ食べるというのはこの時期はナンセンスです。レタスは味噌汁の具にしても美味しいですしキュウリはサッと炒めても美味しいです。トマトは煮込むとコクが出て美味しいですね。とはいえほとんどの物は男性が女装しても男であるように温めても寒・涼性という性質は変わりません。また冬の旬だからと全てがカラダを温めてくれるわけでもなく、ほうれん草や青梗菜、大根、蟹などは涼性です。寒・涼性のものはネギや生姜、大蒜を加えたり鶏肉、羊肉、海老などと一緒に食べればバランスがとれますね。
蟹を食べる時は紹興酒を飲んで中庸にしているのだな。
【住】
各種暖房器具がありますので、住居形式に合ったものをお使いになるのがよいでしょう。熱は上に上り、冷えは下に降りる性質からするとエアコンや床暖房、足元に置くタイプの暖房器具とうまく組み合わせてご使用されるといいでしょう。
個人の資質
着ぶくれタイプ(陽気不足)
厚着をしても靴下4枚履いても寒い。ホカロンで内側まで熱を浸透させてやっとこさ温かくなる。特に腰やお腹が冷えるあなたは着ぶくれタイプさん。このタイプは内から温める力が不足しています。生野菜、刺身等の生もの、果物はNGです。特に朝!ヨーグルトやスムージーなどの習慣があれば即刻温かいお味噌汁などに切り替えましょう。
溜め込み不良タイプ(気滞)
手先足先だけ氷のように冷える(四肢厥冷)あなたは何かが邪魔してカラダの遠い部分まで気血が到達出来ていない巡り不良タイプさん。一日中座業だったり運動習慣がない、ストレスの鬱滞などで生じやすくなります。一日の中でさくさく歩く時間を持ったり(一駅分とか)季節を問わず入浴では湯船に浸かる習慣を持ちましょう。
すぅーすぅーバリア不足タイプ(衛気不足)
腕や背中がすぅーすぅーすると腕をさすっている、一枚羽織れば解決というあなたは表面を覆う力、バリア不足タイプさん。このタイプは用心深くもしかしたら?と不安になって着過ぎたり温め過ぎてじわっと汗をかいていることがあります。下着の素材など見直してみましょう。朝起きたら手先から心臓へ、足先から心臓へ向けてさすってバリア強化してね。
温めて冷えを取り除く
海老、鶏肉、牛肉
着ぶくれタイプ
熱を生むもの:生姜、唐辛子、八角、コリアンダー、らっきょう、黒砂糖
巡り不良タイプ
温めて巡らせる:黒砂糖、納豆、エシャロット、シナモン、珈琲、カカオ
バリア不足タイプ
バリア(体表)を強化:しいたけ、もち米