『To Leslie トゥ・レスリー』、まさに私のための映画でした。

https://bob0524.hatenablog.com/entry/2023/07/25/111247

ヒロインのレスリーは、宝くじが当たって、もっといい人生を送るはずだったのに結果は真逆で、大金を手にしたことで破滅へと向かってしまいました。

「お金は怖い」と思っているのですが、「そんなことはない、お金はあればあるほどいい」と反論されたことがあります。

子どものいない伯母二人が小金を貯めていて、死後に遺産を巡って骨肉の争いとなり、調停で収まらず裁判になりました。私は一切関わらなかったのですが、訴訟の費用もかなりかかっただろうし、田舎では格好の噂話になったのではないでしょうか。

裁判の当事者の一人である従妹と会った時、私が父の遺産をほとんど相続しないことにたいそう驚かれました(本当は相続を辞退したかったのですが、税金の関係で12分の1はもらうことにしたのです)。「信じられない? なんでそんな馬鹿なことをするの? 今からでも撤回したら?」とあきれられました。

「いや、お金をもらうのは厄も引き受けることだから」と返したら、上記の言葉を返されたのです。

あなたが伯母Aにひそかに公正証書を書かせて遺産を独占し、公正証書のない伯母Bの世話もして等分の相続は納得でいないと主張したから骨肉の争いになってるじゃないのと反論したかったのをこらえました。というのも「子どもがいないと年取ってから大変でしょう? 困ったことがあったらいつでも頼ってね」とにこやかに言われて介護後妻業かと背筋が寒くなったからです。

 

映画のヒロイン、レスリーは宝くじに当たっていい気になって散財しお酒を飲み過ぎてホームレスに転落。アルコール依存症となり幼い息子も捨ててしまいます。幸いにも息子はレスリーの友人ナンシーが面倒をみて立派に成長します。ナンシーはレスリーにきつくあたるのですが、ラストシーンで和解します。

「あなたの転落を止めようとせず、おもしろがっていた」とナンシー。

人の不幸は蜜の味。お金があるのはいいことですが、世間からのやっかみも集めることになるのです。大暴落が起これば、投資と無縁の人は心の中で大喝采することでしょう。

 

裕福でありながら厄もかぶらなくて済む方法の一つが寄付です。大富豪が大金を寄付するのは税金対策だけでなく、厄払いでもあるのです。最も効果的には世間に知られないように匿名で寄付することですが、それはなかなかむずかしいこと。金持ちの偽善と言われても、「やらない善よりやる偽善」。ある程度のお金を得たら、自分の器に応じた寄付をしたいものです。

 

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