先日、甲府から特急かいじ新宿行きに乗り込んだら、年配のご婦人に話しかけられました。
「あの、特急券って今買ったほうがいいのかしら。前は自由席もあったのに」
発車まで10分ほどあり、券売機に近い車両だったので「今、買いましょう。車内で買うと割高だから」と一緒にホームに降り立ちました。
ケチな私はJR東日本の「トクだ値」割引を狙うのでいつもネット購入です。券売機で買ったことはないのですが、なんとかなりました。
券売機の指示に従って、座席指定で隣に人が来ない席を選択。選択するボタンが多いので、慣れていない人にはちょっとむずかしいかもしれません。途中、後ろに人が並んでご婦人はしきりに恐縮していました。後車時にも丁寧にお礼を言われて、世の中の変化について行けない高齢者はどんどん生きづらくなる世の中だと痛感。一昔前だったら、みどりの窓口で駅員さんに相談しながら特急券を買えたし、自由席なら券売機での購入も簡単だっただろうに。
杏子さんのブログで禄存星司禄星についてこんなふうに書かれていました。
https://natsuseannco.com/sannmeigaku/juudaisyusei/16225/
禄存星司禄星の効いた方は、誰かに何かをしてもらうことを避けたがります。
なぜなら
「何かをしてもらう」=「借りを作る」
ことだから。
借りがあるというのは立場を危うくすることなんですね。なのですぐに「お返し」したがります。どうせなら「貸しを作りたい」こちらのほうが優位にたちます。
禄存が強い私は、そう言われてみればそうかも。
2年前のスペイン巡礼では、初めてだしスペイン語が話せなので、助けてもらってばかり。親切にされるたびになんだか居心地が悪くなっていきます。巡礼者の歩くペースは人それぞれですから、今日会った人に再会できるか定かではないし、地元の村の住民にはもう二度と会えません。「なにもお返しができなくて」と恐縮する私に、「pay it forwardで。私に返さなくていいから、 誰か困っている人に会ったら、その人を助けてあげて」と言った人がいます。日本語だと「恩送り」です。
結局、恩送りは巡礼内で完結せず、帰国後も継続中。ベビーカーを押すお母さんにエレベーターを譲ったり、ATMで振込に苦労している在日外国人を助けたり、少しずつ返しているわけです。7月のコロンビアの旅で、地元の人にさんざん親切にしてもらい、また借りのほうが多くなってしまいました。困っている人がいたらためらいなく話しかけ、人にあげる飴ちゃんを持ち歩く大阪のおばちゃんを目指そう!
















