ウラナイ8のメンバーですが、占い師というより相場師です。

といってもデイトレーダーのように取引画面にかじりついているわけではなく、市場にに動きがあれば、ちらっと見る程度です。そもそもニューヨーク市場が開いているのは夜更けから明け方ですから、睡眠優先の私はリアルタイムで売買することはありません。

銘柄選びや売買のタイミングを占うことはありませんが、投資に対する基本的な考え方は易経から学びました。

昨年春先のコロナ暴落では肝を冷やしました。結果的に売らなかったのが正解でしたが、易経の山沢損から風雷益への流れ「損すれば必ず之を益す」を唱えていたからです。

そして風雷益になれば安心かといえば、易は常に変化するものですから、また危機がやってきます。下卦を過ぎて三爻あたりから危なくなります。

ウラナイ8ブッククラブでも紹介した『高島嘉右衛門占例集』。友人の某氏の気運を占って出たのが風雷益の三爻。

「利益を得たのを喜んで、さらに利を貪ろうとしている」「困っている人の足元を見て高利で貸し、返済の期限が過ぎると滞納金を督促し、一家を離散させている」「金だけでなく人の怨みも貯めて、その罪は子孫にも及ぶ」と嘉右衛門。

そして、「一年の大晦日だけでなく、一生の大晦日を考え、社会のために貯め込んだお金を使え」とアドバイスしています。

易者であり実業家でもあった高島嘉右衛門の言葉だけに、時代を超えて胸に響きます。

先日、終活のまとめとして死後に残った財産の寄付先を決め、公正証書を作成しました。父の遺産は12分の1しか相続しなかったので、きょうだいにも了解済みです。子供のいない叔母の遺産を巡って姪や甥が争うのを未然に防げます。

相場で儲けてもそれは一時的なこと。最終的にはその益を社会に還元する覚悟を持たなくてはいけないのですから、小人の私は損をするほうが気楽です。

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