杏子さんの代打で担当した水曜日のデイリーメッセージで「人間関係が運をもたらす」といったことを書きましたが、やみくもに人脈を広げればいいというわけではありません。それに、人間関係を作り維持することはかなりの努力やスキルが必要です。

キャバクラやホストクラブのお勘定には、一時的に親密な男女関係を楽しんだ料金が含まれているから高額になります。その部分が理解できずに、恋仲になったと舞い上がった客が起こす事件がこのところ目立ちます。客商売という意味では、占い師もそのあたり自分なりのポリシーを持っておくべきです。

「人を占うなら、勉強中であっても対価はもらうべき」と占い学校で習いました。東洋占術では天の秘密を特別に漏らすのだから、金銭を介在させないと客も占い師も不運に陥ると言われますが、無料で占っているうちに、客が誤解して占い師を友人だと誤解することも多いからです。予約が取れない人気占い師となった友人も、駆け出しの頃は「お茶を飲もう」「日帰り温泉に行こう」など友人になりたがる客に悩まされていました。

アメリカではホームパーティの立ち話で弁護士や医師に相談すると、後ほど請求書が送られてくると聞いたことがあります。

日本でも、新NISAのスタートにより投資が関心を集めていますが、中には「情報交換しませんか」とファイナンシャルプランナーに相談を持ちかけるずうずうしい人もいるそうです。自分は交換できるほどの情報を持っていないのに、相談料金を払うのがいやなのでしょう。私もブログを書いていると、たまにそうしたメールが届くこともあります。こちら側はプロフィールや体験談を開示しているのに、メールの送信者は自己紹介もせず「自分も○○に興味があるので情報交換しませんか」としか書いてありません。もしかしたら、おもしろい人でいい友達になれるかもしれませんが、そんな人ならもう少し読んで楽しく興味を引くような内容を送ってくるはずです。何より、常識のない人とつながってしまうリスクがあるので返信は出しません。

ただでさえ占いはデリケートな問題を扱いますし、占い業界は常軌を逸した人がいる確率が一般社会より高いでしょう。人とつながるのは喜ばしいことだし、開運につながる可能性もありますが、線引きはきっちりと。その人がどんな人かを知るためには、ネットの書き込みやつながっている関係をチェックするのも一つの方法ですが、むずかしいときは金銭を介在させて「これはプライベートなつながりではない」とはっきりさせましょう。

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