帝塚山の李徴は、いかにして虎柄のオバハンに成り果てたかを描く「オバ山月記」。帝塚山学院は大阪屈指のお嬢様学校です。
https://kakuyomu.jp/works/822139846685566262
ミスキャンパスとなり、航空会社のキャンギャル候補にもなった美人女子大生がOLとなって社会に屈するよりは美女としての名を死後百年に遺そうとしたけれど、スーパーで特売品を買い漁るオバハンとなってしまったという話。誰だって自分を唯一無二の特別な存在だと思いたいけれど、社会ではその他大勢になってしまいがち。そうした鬱屈を「山月記」は文学に昇華しています。
英訳版「山月記」の一節。
Each of us is an animal trainer. We train the animal within us. That animal is who we really are.
人間は誰でも猛獣使であり、その猛獣に当るのが、各人の性情だという。
虎柄のオバハンには成り果てませんでしたが、全身モンベルの高齢バックパッカーになってしまいました。学生時代の友人に会っても恥ずかしいとは思わずに済むのは、心の中の猛獣を飼い慣らしているから。
後世に名を残したいと気負っていたら猛獣になっていたでしょうが、なんとか仕事を続けて株式市場と向き合い、行きたい場所に費用の心配をせずに行けるようになって満足しているのです。
「オバ山月記」のロック版がボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」。
昔はいい服を着て、いい学校にも行き、妥協なんて絶対にしたくないと言っていたミス・ロンリー。年老いて路上生活者となり、次の食事にどうやってありつくかを算段する毎日となり、ディランにあおられます。
How does it feel
To be without a home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?どんな気分だい? 家もなくて、誰にも相手にされず、転がる石みたいになって
浦沢直樹氏は『YAWARA!』が爆発的ヒットとなり、リゾートマンションまで買ったところでこの曲を聴きました。
あそこで「こんなの描いてりゃ一生安泰」ってなってもおかしくなかったんだけど、気づいたんですよ、「まずいわ、いまの自分」って。で、ウワッウワッって二度目の衝撃を感じながら聴いていたら<ライク・ア・ローリング・ストーン>が鳴り出して、一瞬にしてわかったの。ヤツがずっと罵声浴びせてるのが誰なのか。「それは俺だ」って。そこからもう一回、自分の立て直しですよ。
誰だって虎柄のオバハンに成り果てる可能性がある。古典が読み継がれるのは、さまざまなパターンの人生が投影できるからです。
玉紀さんのインナーチャイルドカード会は春分を契機に新しいステージに入りました。普遍的なストーリーを自分の人生に当てはめて語ります。同じカードでも誰に出るかによって読みがまったく異なるのがおもしろいところ。占いは未来を予測するだけでなく、人生を振り返って今の自分の状況を客観視するためのツールでもあります。
















