こんにちは、甘夏です。
本日は夏瀬杏子先生の代理として担当いたします。
しばしの間、お付き合いいただければ幸いです。
さて、突然ですが、先日高尾山まで行きました。元々ない体力を使い果たして、「山だ!山で緑の蒸した香りを嗅ぎたい!山に圧倒されたい!!そして、温泉に入る!!!」と思いたち、ふと行ってきました。
いや〜、閑散としていました。
すぐに駅直結の温泉へ行こうかと思ったのですが、山の匂いを嗅ぎたいのでちょっと先まで行ってみることに。山帰りの人たちとすれ違うものの、ケーブルカー入口付近にはひとっこひとりいなくて、ちょっと怖くなってそそくさと引き返しました。
もちろんお土産や食事処のお店もほぼ閉まっている。いつもは賑わっている風景を知っているだけに、その静けさにビビってしまう・・・と思ったら、高尾まんじゅうのお店が開いていた!!
ちょうどおやつの時間だったので、いただいて来ました。あたたかいおまんじゅう!心もほかほか!来てよかった!
小腹も満たされて、いざ温泉へ。
私はここの檜の湯が好きなのですが、その横のベンチでボーッとしていると、ふとよくある注意書きが目に入りました。
『段差にお気をつけください』
『Mind the Gap』
京王線に乗りながら高尾へ向かう間、この限界を迎えた肉体について考えていたわけです。そこであるひとつの結論が。
「どうやら私は、精神が肉体をねじ伏せてしまうようだ」
大げさに言いましたが、なんでも「気合いで乗り切っちゃう」んですね。というか、乗り切れちゃう、「なんとかしちゃう」のです。正直、肉体がぴちぴちだった若い頃はそれでもどうにかなったのですが、さすがに最近は回復が遅い。というかそもそも、後で回復すればいいと思わずに、元から精神と肉体のバランスをよくすればよいのでは・・・???
そんなことをぼ〜んやり考えながら、電車で温泉に向かってました。そこに、この言葉。
『Mind the Gap』
元々は足元注意、電車とホームの隙間の注意喚起の用語みたいですね。でも、見た瞬間にハッと
「あ、意識と現実の差か」
今、抱えている悩みの答えはこれか、と。
どうしてこんなに自己認識力が弱いのか。
いつまで「あのとき」のままで止まっているのか。
なぜいつまでも理想ばかり追い求めてしまうのか。
流れていく毎日の中では気が付かない、でも確実に起きている変化。その中で生じる、脳内の自分と現実の自分とのギャップ。1番わかりやすいのは加齢かな。職場での立場もあるかも知れませんね。自分で登ったつもりのない階段。これから上がるのか下がるのかわからない階段。途中の踊り場でふと立ち止まったとき、そこから見える風景と自分の姿は、マッチしているのでしょうか。
そのギャップに、あるとき気がついてしまうときがあって、心が動揺したり、身体が固まったりする。
でも、土を踏みしめてる足も、風景を見る目も、風景に揺れる心も、未来を考える頭も自分のものです。どんな踊り場に立っていても、どんな階段を歩こうとも、『自分ナイズ』していけるのでは?ということを、どこかで信じています。
まーーーーーとはいえ!
しんどいときはしんどいし、疲れるときは疲れる!
また高望みしちゃったぜ、頑張り過ぎちゃったぜ、次はもう少しマシなうちに休むんだぜ!と思いながら、舌鼓を打ってきました。
行きつ戻りつ、生きていきましょうね。