夏瀬杏子さん、湊ゆきのさんによって開催された「一陽来復!易で占うあなたの2026」、今年も無事に終わりました。
今回はこうした会を開く意味として「同卦異占」「異卦同占」について話しました。「同卦同占」はおみくじのようなもの。「この卦のこの爻が出たら、こういう意味」が決まっているのなら、わざわざみんなで集まらなくても自分で卦を立てて解説本を読めばおしまいです。
同じ年筮が出たとしても、どの人に出たかによってその一年は大きく異なります。
そして、仁田丸久の「自分の立てた卦は生物なり」という言葉。
易は生きているからこそ、人と化学反応を起こすのです。Aさんという人物がいて、Bさんにとっては、とてもいい人で関係も良好だとします。ところが、CさんにとってはAさんはいじわるで大嫌いな人ということもあります。
年筮で得た卦は、これからの一年をあなたとともに歩むパートナーだと想像すれば、そこからさまざまなイメージがふくらんでいきます。
たとえば、羽純ななこさんには、決断を促す卦が出ました。するとななこさんは、断捨離を連想し「やましたひでこさんが家に来て、『これは必要なの?手放すの?』と聞かれる」とイメージを広げていきます。こう考えると卦がぐっと身近になってきます。
そして、占いのロジックを学ぶことはできても象意を占的合わせた言葉にしていくのがむずかしいという方には、文章を書くといいという卦。『推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術』『言葉にできない想いは、どうしたら伝えられるだろう―悩める大人に贈る万葉集』などの著書がある三宅香帆の降臨です。
卦が出たら、まず第一印象を書き留めます。人間と同じで、最初は好人物のようでも付き合いが長くなるうちに嫌な面が目に付いたり、それとは逆に初対面ではとっつきにくかったのに少しずつ距離を縮めて最高の理解者となっていくこともあります。そんな感じで一年間、易と付き合ってみてはいかがでしょう。
新宿での会の後、ウラナイ8の年筮の会。順番決めのために漢字タロットを引きます。
まず引いたのが、隠者のカード。台北の宿「ハーミット・ドーム」について、さんざん書いてきました。来年もあんな感じの宿にたくさん泊まるのでしょう。
そして得た卦は風沢中孚(ふうたくちゅうふ)の三爻。二爻だったら、64卦×6爻のうち最も美しい爻辞だったのに。
鳴鶴在陰
其子和之
我有好爵
吾興爾靡之親鶴が岩陰で鳴けば、子の鶴も声を合わせる。おいしい酒が入った爵(さかずき)をもっていれば、人とわかちあって楽しむ。
しかし、アルコールを飲み過ぎる私は二爻だと危険なので三爻になったのでしょう。
昨年は兌為沢(だいたく)で、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』の語るような文体に魅せられてはるばるコロンビアへ。兌為沢の下卦の沢がひっくり返って風となり、二人の人物が対話している形になりました。きっとたくさんの旅に出るし、日本にいても旅人と会って語りつくす一年になるのかもしれません。答え合わせは来年の冬至です。
















