毎年恒例の年筮の会。オンラインとリアルで二度開催した後、ウラナイ8のメンバーで集まります。いよいよ自分の年筮を立てます。

まずは漢字タロットで順番決め。ここで引くカードにもメッセージがこめられており、易の卦と連動していることも多いのでここからみんな真剣です。

私が引いたのは「星」。私にとって星のカードは入浴。ウエイトスミス版はサウナの後に水風呂に入る女性にしか見えません。これは温泉三昧の年になるぞとほくそ笑みました。

しかし、出たのは火雷噬嗑(からいぜいこう)。口の中にある硬い物をばりばりと噛み砕く過激な卦です。とても温泉でゆっくりしている場合ではなりません。しかも上爻。人の言うことに耳を傾けない傲慢の罪で、耳がつぶれるような厳しい刑罰を受けます。

口の中の異物でまず思い出したのが、スペイン巡礼で転倒して顎を強く打ってできた口の中の傷。たまたま近くを歩いていたイギリス人医師の診立てでは、「病院に行かなくても自然治癒する」でした。たしかに数日すると痛みはなくなりましたが、深く切れていたようで違和感は今でも続いています。かかりつけの歯科医は「治療の方法がないから自然治癒を待つしかない」とイギリス人医師と同じ意見です。

火雷噬嗑が出たということは、スペイン巡礼に関連するメッセージ? そして、罰せられるような罪で思い当たるのは、巡礼者を名乗りながら「カトリック教徒じゃないから巡礼証明書をもらわなくていい」という傲慢の罪。「サリアからはツーリスト巡礼者が増えるから」なんて言いながら、聖地目前で巡礼をやめるなんて自分こそがツーリストじゃないか。カトリック思想を尊重せず、巡礼者との交流を思う存分楽しんだのは、文化盗用の罪に当たります。

というわけで、来年はサリアからゴールのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで歩くことにします。

そしてコンポステーラはラテン語で「星の野原」。聖ヤコブの遺骨と骨を見つけた修道士は星に導かれていたという伝説があります。タロットの「星」も「巡礼を完歩せよ」と告げているのです。

上爻の陽を陰に変えると之卦は震為雷となります。震は人体では足。ズルをしてバスに乗らずに、自分の足で歩くこと。

すべての陰陽を変じて得られる裏卦は水風井。大丈夫。日本にいる間は温泉や水風呂に繰り返し入れそうです。

答えが出るのは1年後。年の途中で解釈が変わることもあるし「これを指していたんだ」と新たな発見もあります。来年の年筮の会でそうした話に花を咲かせるのを楽しみにしています。

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