四柱推命では日干を自分とみなすので、人間を甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の10タイプの日干(にっかん)に分けます。下に十二支が付くので60パターンとなり、「四つの柱」という名称の通り、年や月、時間との兼ね合いで掘り下げていきますが、基本は日干です。
先週のデイリーメッセージで、甲(きのえ)の役割は「そばに来た人のために日陰を作り、実を与える」と書きましたが、これは甲の最高の状態。すべての甲がこういうわけではありません。
友人の占い師と「同じ甲でも金銀銅、そして泥がある」とよく話します。金の甲が与えられた役割をしっかりこなして有用な人材になるのに対し、泥の甲はプライドばかり高くて実務能力に欠けます。
韓国では「スプーン階級論」というのがあり、親の資産と年収によって金銀銅そして泥のスプーンを持って生まれたなどと言われるそうです。日本では親ガチャという言葉が生まれましたが、韓国では「なぜこの色のスプーンなのか」と親を怨むこともあり、合計特殊出生率が極めて低くなっているようです。生まれた家を変えることはできませんが、十干の場合は意識して生き方を改善すればスプーンの色を変えることができます。
金の乙/しっかりした組織や人のために最高のアシスト役となる。
泥の乙/単なる依存体質で家族や社会にぶら下がって生きる。
金の丙/持って生まれた才能を発揮しきらきら輝く。
泥の丙/「本当の私はこんなんじゃない」と悶々としつつ引きこもる
金の丁/やりがいのある仕事に従事し、ボランティア活動や寄付にも熱心。
泥の丁/社会に何の貢献もせず、いざという時に逃げてしまう。
金の戊/我が道を貫き、周囲を魅了する。
泥の戊/こだわりが強く、自分が認められないと社会を恨む。
金の己/有能で人を育てることにも長けている。
泥の己/ダメな相手にとことん尽くしてしまう。
金の庚/自分の人生をコントロールし長期的な目標を達成。
泥の庚/ワンマン気質で誰も付いて来なくて孤独。
金の辛/美的センスや表現力を開花。
泥の辛/自分のスタイルに固執して社会から孤立。
金の壬/枠にはまらずスケールの大きな活躍をする。
泥の壬/根無し草のように生きて何も生産しない。
金の癸/穴場的な専門職で能力を発揮。
泥の癸/ダメ男に入れ込んで一緒に沈む。
これらは極端な例で他のパターンもあるし、ほとんどの人は金と泥の間の銀や銅の状態でしょう。五行の陰陽のイメージから自分にとって最高の状態を意識してそれに近づくことが開運へとつながります。