『銭流 易経』に、銭天牛氏が占星術師のアストラダムス氏と会ったときの話が載っています。
アストラダムス氏は新聞紙にくるんだ四角い小さな包みをお土産に持ってきて、中身が何か占いで当ててみてくださいと言います。射覆(せきふ)です。布で覆われたり袋や箱に入っているものが何か、易を立てて当てるのです。
銭天牛氏が出した卦は風天小畜(ふうてんしょうちく)の二爻。
「風のようにヒラヒラしたもの、天のようにカッチリ固いもの、小さく蓄えるもの」と銭天牛が風天小畜からの連想を口にすると、同行した編集者が「風呂敷でしょう」と当てました。アストラダムス氏はまず「風天小畜」の「風」という字が出たので驚いたそうです。風呂敷は小さく蓄えて持ち運ぶためのものですから、ぴったりの卦を出したものです。
1月の杏子さん主催の易の読み会で、射覆をやってみました。各自が何か持参して、当てた人に贈呈するのです。
私が持ってきたものが何か、ゆきのさんとプラムさんが地水師を出しました。ここでドキリとしました。地水師は英語でアーミー(army)。 BTSが手がけたキャラクターのイラスト付きペンケースだったからです。地水師が戦略を練るには筆記具が必要という読みもできますが、BTSのファン向けのキャラクターグッズであることをストレートに告げられたのです。
次の易の読み会では、沖縄コザへの旅の成り行きを占ってもらいました。
しらふさんが出した卦が風水渙(ふうすいかん)の二爻。米軍基地に隣接する街に物見遊山で出かけて大丈夫だろうかという不安が散らされ、楽しめそう。そして爻辞に「机に奔(はし)る」とあるので、旅先で原稿を書くという読み。今回の旅には仕事を持っていかないので、机はバーのカウンターだろうと思ったのですが、実際に行ってみるとカフェで聞くコザの話がおもしろすぎて、カウンターに手帳を広げて必死にメモを取っていました。その後のアイリッシュパブでも、オレゴン出身の店主が入隊して沖縄に配属になり、パブを任されるまでの経緯を聞きました。
占いの読み会で、出た卦やカードを「何を意味しているのか」とあれこれ意見を交わすのも楽しいし、答えが出て「こういうことだったのか」と腑に落ちる瞬間も占いの醍醐味です。占って終わりではなく、記録を取って何回も振り返ってみることをおすすめします。何回も繰り返すうちに、「易の神様はこういう経路で私に伝えてくる」とわかってくるはずです。

















