占い学校を渡り歩き、四柱推命、周易、断易、風水と東洋占術の講座を受けてきましたが、最も役立ったのは九星気学です。

しかも九星気学のロジックはとてもシンプルで応用範囲もとても広い。私が書いている女性誌の占い原稿の8割以上は九星気学に基づいたものです。

東洋占術というと古代中国がルーツでやたらと秘伝があるイメージですが、九星気学は日本生まれ。しかも大正時代に園田真次郎が創始した比較的新しい占いです。

この1月から夏瀬杏子さんのおかげで九星気学の講座を開くことになりました。園田真次郎の『気学と幸運』(東洋書院)を読み返しているのですが、序文がすばらしい。園田真次郎の孫にあたる前沢公勇氏によるものです。

前沢氏が祖父の家に遊びに行った時、足付きの菓子盆に数段重ねでおまんじゅうが出されました。前沢氏は身を乗り出して、左右を見比べて一番大きなものを選びました。

そこで祖父の園田真次郎が「こら! 一番手前のを取るんだ!」と一喝。「一番手前にあるのが、お前に縁のあるもの」というわけです。

占いをやっている者は往々にして運に対して貪欲になりがちです。少しでも運がよくなるように、あれこれ選ぼうとします。中には選びすぎて何も始められなかったり、選択肢が多すぎて選ぶのが面倒になる人もいます。

でも、究極の開運術は選ばないこと。運気を好転させていけば、最もふさわしいものが手前に来るようになるのです。もちろん、直感的に「自分に合わない」とわかるなら選ぶ必要はありませんが、そんなに嫌じゃければとりあえず手前に来たものを取ってみてはどうでしょうか。

これは株式投資で私が実践している方法です。会社四季報を読み込んでデータで選ぶのも一つの方法ですが、私は商品やサービスが気に入ったらその会社の株を買うようにしています。一応、チャートを見て極端な高値つかみは避けるようにしていますが、その会社と幸運な出会いがあれば投資するタイミングです。

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