ウラナイ8号室の算命学の会で、女性犯罪者の研究発表がありました。テーマがテーマだけに、有志に絞ったシークレット開催です。

取り上げられたうちの一人が、頂き少女りりちゃん。命式を見て愕然としました。

日干支は私と同じ戊午(つちのえうま)。60日で日干支は一回りしますから、60分の1の確率。そして月干は丁(ひのと)。月干は10種類ですから10分の1。日干支と月干が重なる確率となるとかなり小さくなります。

もちろん、同じ日に生まれたとしても持って遺伝的特性や家庭や学校などの環境の影響で、運命は大きく異なってきますから、命式が似ているからといって似たような人生になるわけではありません。

それでも、りりちゃんと私には「自分が書いた文章をお金にする」という大きな共通点があります。

「おぢ」からお金をだまし取るノウハウをまとめたマニュアルは、1000人以上が購入。価格は3万円前後なのでかなりの売上額となります。実際、よくできています。

おぢの心の隙間を埋めて頂きに至る3ステップは、信頼関係構築、会話、アフターケア。「相手のことが好きだ、付き合っているという前提の会話をする」「お金に困っていることは伝えつつもお金を出してくれとは言わない」「男の人にトラウマがあり、自然に話せたのはおぢが初めて」「困っても自分で何とか解決しようとして失敗する」「おぢとの未来をしっかりと描き、その情景を思い浮かばせる」など、かなり行動なノウハウが散りばめられています。

特に感心したのは、アフターケア。

「おぢが勇気を出して大金を出してくれる不安感をちゃんと背負う」「自分にお金を渡したことを後悔させないように力いっぱいの信頼関係構築コミット」「お金がなくなっておぢが生活くるしくなってでもこの子と出会えたことがよかったな、と思ってもらうことが私のモットー」等々、りりちゃん自身がホストに貢いだ苦い経験から言語化されたものです。

りりちゃんは子どもの頃から文章を書くのが好きで、これほどの文才があるのですから、状況さえ違えば世間から後ろ指をさされない方法で収入を得ることだってできたはずです。でも、巡り合わせでこうなってしまいました。りりちゃんと私の命式の大きな違いは、生まれた季節が正反対ということ。戊午(つちのえうま)は火山。亥月生まれの私は、水気が多く火山の熱を活用して温泉が湧いているのに対し、巳月生まれのりりちゃんには水気がなく夏の暑さにじじりと焼かれてるイメージ。自分の書いた文章をお金に換えるにあたり、合法か非合法かの違いはここから導き出されたのでしょうか。そもそも、りりちゃんは文章で得たお金をすべてホストにつぎ込んだのだから、欲しかったのはお金ではなく承認。りりちゃんを取材したノンフィクションのタイトル『渇愛』はまさに彼女の命式にぴったりです。

その一方で、りりちゃんの名は大々的に報じられて一躍有名になったのに対し私の仕事の大半は無署名の記事。夏(陽)と冬(陰)のコントラストがここにも出ています。

ウラナイ8では玉紀さんや杏子さんが東洋占術の会を開いて数々の命式を読み解いています。自分と似ていたりかけ離れた命式に接することで、選ばなかった人生の選択肢に思いを馳せるのもおもしろいものです。

今回のタイトルはロアルト・ダールの『あなたに似た人』から取りました。常識では考えられないような人が巻き起こすエピソードを集めた短編集ですが、常軌を逸した出来事も絶対に自分とは無関係と言い切れず、あなたにも起こりうるのです。

 

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