オリンピック開催前は、世間に楽観的なムードが漂い静かな一人旅なら許される雰囲気でした。その機に乗じて、断捨離のやましたひでこさんが作った鹿児島・指宿の「リヒト」への旅。これ以降、旅はすべてキャンセルしたので「リヒト」の思い出を反芻しています。

貫禄たっぷりの断捨離トレーナー。全国で二人しかいないトップトレーナーでした。

占いの原稿を書いているという話をすると、「私もね、断捨離に出会う前は迷ってばかりで占いに何十万も使ったものよ。でも断捨離を始めて占いは必要なくなった」とぴしゃり。

「風水で西に黄色を置くと金運アップと言われますが、あれは古代中国の話で、物にあふれた現代日本の家で開運グッズを置くとかえって気が乱れますよね」と話を続けると、すると、断捨離トップトレーナーは「その話はもう何回も講演で話しています」。

たしかに、部屋がぐちゃぐちゃのまま、開運アドバイスを求めて占い師をはしごしても結果は出ないしお金がなくなるだけ。頭の中で悩んでいるだけなら、とにかく手を動かして皿を洗う。玄関のたたきをとトイレを掃除する。部屋がすっきりしてくると同じ自ら悩みの答えが見つかったりします。

 

しかし、彼女の言うように断捨離さえすれば占いは必要ないとはいのでしょうか?

リヒトで出会った人は、断捨離を極めているから成功例ばかり耳にしますが、その背後には少なからず挫折した人もいるはずです。

"skeleton in the closet"という言葉を思い出しました。直訳はクローゼットの中に隠された白骨化死体。ずっと隠し続けている内輪の秘密です。どんなに円満そうに見える家庭にも、クローゼットの奥を探れば死体の一つや二つは転がっているのではないでしょうか。

やましたひでこさんが提唱する断捨離はすばらしいメソッドで開運効果も抜群ですが、断捨離でカバーできない部分を担当するのも占いの役割です。

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