今年はどないしたんや…阪神タイガースの快進撃。

佐藤輝明という大型新人。 私の本名は「明子」。翡翠輝子と合体した名前です。このまま優勝を望みたいところですが、欲張ってはいけません。

阪神の優勝は人生3度まで。それ以上を望むな。

虎教徒の教えに従えば、すでに余生。世間はコロナで大変だからひっそりと暮らしたいのに、こんなに勝ってしまうと欲が出てしまいます。暗黒時代を知る者にとっては、ゴールデンウィークか梅雨の頃にはシーズンが終わって、残りは親善試合でした。

思えば、阪神タイガースに導かれた人生でした。

進学した大学は甲子園球場とコネがあったのか、ファールボールを回収するボールガールの募集がありました。他の大学からのバイトは座席案内で試合がほとんど見られないのに、ボールガールは座席が用意され試合の成り行きを見守るのが仕事。ファールボールは回収しなくてもよくて、怪我がないかどうかをチェックするだけの簡単な仕事でした。

社会人となり残業から帰って缶ビールを飲みながらプロ野球ニュースを見るたびに、立派な大人になったと思ったものです。

 

そして、我が家にホームステイしたフィンランド人のヘンリク君。

カウチサーフィンで外国人旅行者をホストしていたら、渋谷の日本語学校から連絡があり、外国人学生のホームステイを受け入れることにしました。学生の国籍を指定できるということでフィンランドを希望したら、ヘンリク君がやって来ました。

テレビでメジャーリーグを観戦していたというヘンリク君は日本のプロ野球にも興味津々。学校から帰って夜は阪神タイガース漬けの日々となり、野球用語をノートに書きこんで勉強していました。

ヒーローインタビューでしばしば出てきた日本語が「たまたま」。

すばらしいピッチングをしたりホームランを打った選手はお立ち台で「たまたまです」と答えます。欧米のスポーツ選手のように「努力の結果です」みたいなことは言いません。

フィンランドの国民性はシャイで激しい自己主張は嫌われます。だからヘンリク君も「たまたまです」に大いに納得し、何度も練習していました。

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ヘンリク君が新宿の京王デパートで買った鳥谷のユニフォームを着て帰宅した日は、とうとうアルコールが脳に回って幻覚を見るようになったかと思ったものです。

そして、ヘンリク君の滞在中、たまたま仕事先の編集者が東京ドームの巨人阪神戦のチケットを回してくれました。ムーミンカフェにも立ち寄り、試合を満喫。たまたまタイガースがチャンスに恵まれ逆転勝ちしたのです。

ヘンリク君はムーミンの大ファンで、アニメを制作したのが日本だと知り、日本語学習を思い立ちました。

「たまたま」の連続で成り立っている人生。コロナで思うようにならないことが多い日々が続いていますが、それも「たまたま」だとやりすごしていきます。

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