「配られたカードで勝負するしかない」ということばがあります。

人生をポーカーにたとえたもので、「もっと頭がよかったら」「もっと美人だったら」と、手にしていないものを嘆くよりも、すでに手にしているもので勝負しろという教えです。

最近、この言葉に対して「そんなことが言えるのは親ガチャが当たった人だけ」という反論も目にします。ポーカーの役が作れないほどひどい組合せのカードで人生が行き詰る人もいるし、世界に目を向ければ独裁国家や最貧国に生まれて勝負のテーブルに着くことさえできないこともあるでしょう。

正義感の強い人なら、社会改革を目指す道もあるでしょうが、ほとんどの人は完璧ではなくても自分の人生をよりよくしたいと願いつつ生きています。

 

東洋占術では「ないものはない」と言い切ることがあります。極端な例では、「夫の星がないから、結婚はむずかしい」「財の星がないから、金儲けは得意ではない」など。

2014/06/10 ないものはない? | 天海玉紀 lady-joker.com

まさに配られたカードに役を作るための数字やスート(スペードとかハート)がない状態です。

しかし、それ以前のレベルとして「どういう組合せなら役ができるか」をわかっていない人がいます。配られたカードで役ができているのに、ハートのエースを待ち続けている状態。

そんなとき、占いが役に立つこともあります。四柱推命の講座では「偏りこそ、個性」と習いました。十干は10、十二支は12ありますが、命式は8つしかないので、どうしても偏りが出てしまうのです。ないものを嘆かず、すでにあるものに目を向けてどう活かしていくかのヒントを得るための占いです。

また、ポーカーでは役の強さは決まっており、一番強いのがロイヤルストレートフラッシュで、フルハウスではフォーカードに勝てません。一方、現実の生活では、役の強さが時代の求めに応じて変わっていくのがおもしろいところ。狩猟時代には、足が速くて力の強い人がもてはやされたでしょうが、現代社会では身体能力が求められるのはスポーツ選手ぐらいです。

手持ちのカードだけでなく、巡って来る大運や流運の十干十二支を加えれば、限定期間の一発勝負だってできます。そして、ゲームのテーブルは一つに限りませんから、今回はゲームを降りたいときは「フォールド」と言って仕切り直しを。勝ち目のない戦いにしがみつく必要はありません。

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