学校を卒業しても学び続けたいという人はけっこう多いようで『独学大全』という分厚い本がよく売れています。

ウラナイ8に関わっている人たちも、占いをおもしろいと感じ、ただ占われるだけでなく自分で学びたいというタイプが多いのではないでしょうか。

とはいえ、学生時代と違い、仕事や家事に追われると勉強時間を捻出するのがむずかしくなります。そういう人へのヒントとして『独学大全』で紹介されているのが、移動中や頭を使わない作業時間を学習に活用する方法です。フランスの数学者ポアンカレが提唱した「インキュベーション」で次のようにまとめられています。

すぐに理解できない難しい箇所や解けない問題を、事前に考え抜いておけば、その後、仕事中など学習に使う余地のない時間を過ごしている間にも、理解は進んでいるのである。いわば学習における「保温調理」。

これは、占い(特に卜術)の解釈にも応用できます。

占い師と相談者がともに勘が冴えて頭の回転も速ければ、卦やカードが出たとたん「わかった」「納得した」となりますが、そんなことはまれにしか起こりません。むしろ、占ってもらったときはピンと来なくて、見当違いの解釈をしたり当たってないと感じた結果が時間をかけて「そういうことか」と理解に至るほうが多いのでは。

 

私にとってはインナーチャイルドカードの「フェアリー・ゴッドマザー」です。

シンデレラにかぼちゃの馬車やドレス、ガラスの靴を与えてお城の舞踏会に送り出してくれたフェアリー・ゴッドマザー。玉紀さんに初めてインナーチャイルドカードで占ってもらったときのテーマ「日本語教師になる」で3枚目にでたカードです。

https://bob0524.hatenablog.com/entries/2016/04/17

あの頃の私は、何も知らない上に自信過剰だったのでこんなことを書いています。

多くの学生にとっては、日本語教師が初めてじっくりと向き合う日本人です。私を通して日本のイメージの一端をつかみ、勉強を続けてほしい。学生にとって日本語のゴッドマザーになるのが目標です。

フェアリー・ゴッドマザーの本当の意味に到達するまで3年かかりました。その間、ずっと保温して答えが出るのを待っていたのです。

ガラスの靴を履いて踊ったのは私のほう。外国人学生に囲まれて、教師という役を演じさせてもらっていたのです。いかにもグローバルな雰囲気に浮かれて、楽しい夢を見ていたようなもの。

「石の上にも3年」と言いますが、どうやら私は魔法にかかっても3年でとけるようです。今年の春頃から外国人学生が来日するようになり日本語学校から復帰の打診があったのですが、まったく心が動きませんでした。勤めていた頃は1週間ごとに学生からの評価に基づく査定があって「来週は首を切られるかも」とびくびくしていたのに、何という変わりようでしょう。

そして、あれほど楽しんでいた献血会場での占いボランティアも3年続けてそろそろ卒業のタイミング。杏子さんの易読み会で占ってもらいました。

次の魔法は「スペイン巡礼」。じっくりと保温して、どんな道となるのか楽しみにしています。

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