先日、天童春樹先生の呼びかけにより忘年会が開かれました。占い界を代表する錚々たるメンバーで、私が同席するのは気が引けたのですが、「易の本を出したのだから」と天童先生。女性誌のライター時代に何度も取材にうかがった黒門先生もいらっしゃり、久しぶりにお会いできました。

風水の黒門先生、九星の鎗田先生と私で「日本文芸社の完全独習トリオ」と呼ばれましたが、恐れ多いことです。

日本文芸社の易の本では天童先生の神がかり的な占例を紹介しています。易のおもしろさ、奥深さに触れるきっかけでした。天童先生は掲載を快諾してくださりました。

天童先生によると、前世で私は天童先生をお助けしたのだそうです。「あんたにはさんざん世話になったから、今生でお返しせんといかん」と言われましたが、俗世にどっぷりつかって生きる私には信じがたい話でした。

器の小さい私は「こんなにやってあげたのに、あの人は恩知らず」と感じることがあります。人間関係で貸し借りなしの状態を心地よいと感じるのです。

でも、前世や来世まで視野にいれると目先の損得勘定なんて意味がありません。

江戸時代は年末に一括して代金を支払う掛け売りが多かったため、集金人は大みそかにお金を回収するために走り回ったそうです。借りがある人にはなんとか年内に払うようにして、すがすがしい気持ちで新年を迎えたいものですし、家の中の汚れも大掃除で一掃するのが理想ですが、そういう単純なものではないのかもしれません。

天童先生の話を聞くと、前世の私は今の私よりずっと太っ腹だったようです。たいしたこともしていないのに、ぬくぬくと老後を生きているのも前世の私のおかげかもしれません。

だとすると、来世はかなり悲惨なことになりかねません。今世ではあまり人を助けていませんから。

今からでは遅いかもしれませんが、なるべく人には親切にしてお返しを期待するのはやめよう。損をすればするほど来世の自分のためになるのだからと打算的に考えている年末です。

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