毎年この季節はプロ野球シーズンの開幕でわくわくしますが、今年はWBCもありさらに盛り上がっています。

阪神タイガースは日本代表の強化試合で8点を取られて、大敗を喫しますが岡田監督の受け答えのなんとたのもしいこと。

「大谷に打たれても、別にええやんか、対戦せえへんから」

「これを糧に」というインタビュアーに対して。

いや、糧って。相手せえへんやん、何を言うてんの。そんなの、対戦するんちゃうんやから」

さらに「威圧感を経験して勉強になる」とたたみかけられて。

「いやいや、威圧感というか、違うんやからしょうがないやんか。まだまだあのレベルの力じゃないのわかりきってることやから、別に。勝負にいって、すごいなということやろ、別に」

さすが岡田監督! これでこそタイガースの監督です。

開運したいと多くの人が願っていますが、恋愛運、仕事運、金運、家庭運、健康運…すべての運を上げるのはむずかしいもの。パーフェクトな人生を願うと苦しくなるだけ。「恋人や友人は不要。金だけ欲しい」とか「お金はなくても家族が仲良し」「健康でありさえすればOK」などピンポイントで絞ったほうがうまくいきます。

阪神タイガースにとって大切なのは、日本国内のリーグ戦ですから、WBCの練習試合なんて結果はどうでもいいのです。もしかしたら気にしているのかもしれませんが、大敗してしまったのだから、こういう言い方でいいじゃないですか。

岡田監督が目指すのは「アレ」。

ハリー・ポッターでヴォルデモートの名前を出すことを恐れて、決して名前を読んではいけないのと同様、タイガースにとって「優勝します」は禁句。オリックス監督時代も選手が意識しすぎないように「優勝」という言葉を使わす「アレ」と呼び、初優勝を飾ったときは、「アレしてもうた」Tシャツが売り出されました。

切実に望みすぎるとかえって実現から遠ざかることも。そして、実現できなければ不幸だという思い込みに苦しんむこともあります。「アレ」程度でお茶を濁しておいたほうがいいのかもしれません。

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事