「占いの勉強と語学の勉強がよく似ている」という玉紀さん。よくわかります。

ひとりで黙々と勉強する努力はもちろんだいじですが、「使える語学」としての全般的な上達を目指すなら、机の上の独学だけでなく実際に声に出して発音をチェックしてもらったり、実際に伝わるか通じるかを練習する機会がとても貴重です。そもそも言葉はコミュニケーションの道具ですから。

ウラナイ8「ゆるいつながり」共通語は占い
学校を卒業しても、延々と学び続けているのが占いと語学。占いは横浜中華街で、語学は旅先で実際に使うことで徐々に自分のものになっていくような感覚がありました。
言葉以外にも表情やしぐさなどコミュニケーションの手段はたくさんありますが、やはり言葉は便利です。初対面の人、母国語が異なる人と意思を疎通するのは言葉が手っ取り早い。そして、状況に応じて心に響く言葉を使える達人になりたい。
このところ取り組んでいるデビッド・アレンのGTD(Getting Things Done)。

散らかった人生を整理して、次に何をするか具体的な行動を可視化する作業です。

GTDに興味を持ったのは「水のような心」というキャッチフレーズが心に響いたからです。デビッド・アレンは空手の修行から得た心構えを生産性向上に応用しました。GTDがアメリカのビジネス界に広がった背景には東洋の武術ブームがあったのではないでしょうか。

というのも、ブログでGTDを紹介したところ、香港在住の読者の方から「be water(水になれ)という李小龍の言葉はご本人ではなく空手の思想からきていたんですね」というコメントをもらったからです。李小龍とはブルース・リーのこと。一説によると、元は宮本武蔵『五輪書』の「水を手本にして心を水のようにせよ」。

GTDから水のような心について引用します。

In karate there is an image that's used to define the position of perfect readiness: "mind like water". Imagine throwing a pebble into a still pond. How does the water respond? The answer is, totally appropriately to the force and mass of the input; then it returns to calm. It doesn't overreact or underreact.
空手には「水のような心」という完璧に準備が整った状態のイメージがある。静かな池に小石を投げ込んだら、池はどう反応する? 池は石の重さと力にぴったり合った反応してまた穏やかな状態に戻る。過剰反応も、過小反応もしない。

GETTING THINGS DONE: THE ART OF STRESS-FREE PRODUCTIVITY

「あなたが抱えているすべてのやるべきことを把握し、望む結果を得るために次に何をすべきかが一目でわかるファイリングシステムを作りましょう」と説いたところで、多忙なビジネスマンは「それができれば苦労しない」「状況はころころ変わるからシステム化はできない」と考えるでしょう。でも「水のような心」と言われれば、心惹かれて実際にGTDをやってみようという人が出てくるはず。言葉には、人を動かす力があります。

 

秋分の日のインナーチャイルドカード会、ハート(水)のカードがたくさん出た私は、水風呂と外気浴として読んだのですが、デビッド・アレン流に読むこともできます。

 1枚目の「星に願いを」は、GTDという高い目標(星)があり、混沌とした状況(井戸)に最初のコインを投げ入れています。まずは「何をすべきか」「なぜそれをすべきか」を探ります。2枚目は結果をイメージすること。すべきことをたくさん持っていても、実際にそれをしたらどうなるか考えていないことも多いのです。そして3番目はGTDがシステムとして機能して、日常生活を水のような心で回している状態です。

 

易、タロット、インナーチャイルドカードなどの卜術は、言葉の力が必要です。解釈や読み方は巷にあふれていますが、その人の置かれた状況にぐっと来る言葉を選ばなくてはいけません。それは無限の可能性の中から言葉を介して答えを探す大いなるチャレンジです。

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