昨日のウラナイ8の「4周年記念配信」では、スペイン巡礼への温かい励ましをたくさんいただき、ありがとうございました。

どこまで歩くかわからない、怠惰な巡礼です。出発まであと10日ほどとなりました。この土曜日のデイリーメッセージだけは、玉紀さんにお願いして7人の方に書いていただくことに。ご協力、ありがとうございます。

それ以外はけっこういい加減です。とりあえず、パリからサン・ジャン・ピエ・ド・ポーまでのフランス鉄道と最初の一週間の宿を予約。そこから先は成り行き任せです。荷物は最小限。未開の地に行くわけではないので、足りない物があったら現地調達すればいいし。

本当は歩く練習もしっかりしておくべきでしたが、スポーツクラブのトレッドミルはおもしろくないのでやめてしまいました。日々のダンスのクラスは続けていても、毎日10~20キロ歩くことに耐えられるかどうかやってみないとわかりません。サン・ジャン・ピエ・ド・ポーに2泊して、最初の難所がピレネー越えなので、8キロ地点の山小屋で一泊。歩く練習を兼ねてゆっくり進みます。現地について練習しようなんて見切り発車もいいところですが、「準備が整ったら行く」のではずっと行けないだろうし、60代の私は準備しているうちに体力は衰える一方です。

 

占いの講座に通っていたとき、何年も前から学んでいる古参の受講生がいました。趣味として楽しんでいるのならいいのですが、占い師志望。だったら占いの館や電話占いの会社の面接を受ければいいのに、「まだ勉強が足りないから無理」だそうです。もしかしたらまだ通っているかもしれません。

オリバー・バークマンの『限りある時間の使い方』には、「プロフェッショナルと呼ばれる人々も実は手探りでやっている」という一節があります。

たとえば、子供の頃、書籍や雑誌などの活字媒体は立派な大人が作っているものだろうと思っていましたが、自分がライターになるとそうでもないとわかります。私が通った田舎の公立学校では、生徒が先生を批判することは許されておらず、先生は絶対的な存在でしたが、今考えるとかなりいい加減な先生もいました。

 

結婚も子育ても「こんなはずじゃなかった」の連続ではないでしょうか。アン・タイラーの『結婚のアマチュア』には、軍隊上がりの夫が登場します。気分屋の妻に翻弄され「軍隊の新兵には訓練や演習があるのに結婚にはアマチュアのまま放り込まれる」という嘆いていました。かといって完璧に準備が整ってから婚活するのでは、お相手の候補者は減る一方ですし、出産には生物的な年齢制限もあります。

人生には限りがあり、いつかやろうと思っているうちに一生が終わってしまいます。見切り発車上等。とにかく出発しないことには何も始まりません。

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