日本では年末の大掃除が一般的ですが、英語には「スプリング・クリーニング」という言葉があります。

欧米では春の大掃除が一般的。石炭による暖房が主流だった時代、春が来たらすすで汚れた部屋を大掃除する習慣があったからだそうです。

うかうかしていると春もあっという間に終わってしまいます。今年こそはスプリング・クリーニングに着手したいのですが、「大」掃除となると途端に腰が重くなります。大それたことは期待せず、一日5分間だけ、いつもの掃除にプラスしてみるのはどうでしょうか。

出典はチップ・ハース&ダン・ハースの『スイッチ!』。仕事の先延ばしや禁酒の失敗など、なかなか変われないものを変える方法を紹介しています。

その一つが「5分間お部屋レスキュー」。アメリカ人女性のマーラ・シリーが考案した方法です。

1、キッチンタイマーを用意して5分間にセットする。

2、家の中で最悪の部屋に行く。ゲストには絶対に見せられないような部屋。

3、タイマーをスタートさせたら、手あたり次第に片付けていく。

4、タイマーが鳴ったら作業は終わり。

え、これだけ? 5分で何ができるのだろうと思いますが「目標を小さくすることで、始める恐怖から解き放つ」のです。恐怖というのは、家の掃除はきれいになるまで作業しなくてはいけないという恐怖。その最終状態にたどり着くまでに片付けなければいけないことを思い浮かべると、とても手に負えないと感じて掃除が始められなくなるのです。

とりあえず始めることが、掃除のもっともむずかしい部分。5分間というリミットを設けることで、そのハードルを乗り越えるのです。もしタイマーが鳴っても続けたかったら続けるのも自由。たった5分間でやめたとしても、翌日また5分間続きをやればいいのです。

今から始めれば、12月の大みそかには大掃除なんて必要ない状態になっているかもしれません!

この方法は仕事にも応用しています。やたらとボリュームが大きい仕事は、「完成できるのか」と恐怖で固まってなかなか着手できないのですが「初めの1ページだけ」「不完全でいいから下書きだけ」とハードルを低くして、とにかく始めることにしています。

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