有名占い師、今注目の占い師の皆さんの生の声を聞きに行く「占いインタビュー」
占いの世界で様々な形で活躍している方々に、「どうして占いの道に?」「どうしてそういう仕事の形態に?」などの色々な質問をしていきます。

 

今回のインタビューは、ウラナイ8とのコラボ企画「占いクラスタおとなの自由研究会」の主催者、星見当番(ほしみとうばん)先生です。


11月30日は本番の研究発表会が行われました。
多くの方が観覧にお越しくださって、大変盛況に終えることができました。レポは近日公開されますのでどうぞお楽しみに。

西洋占星術歴はなんと30年。ブログやTwitterなどで多くの占いクラスタの人と交流してきた星見当番先生は、実に幅広い知識をお持ちです。
西洋占星術を様々な形で多くの人に楽しめるように工夫されていらっしゃいます。

 

どういう風に占いの世界に入ってどんな勉強をしてきたかなど、星見当番先生の膨大な知識の謎に迫ります。
ご本人も「おとなの自由研究会」で発表する甘夏先生と2人でお話を伺いました。全三回です。(夏瀬杏子)

VOL.1はこちらからどうぞ→
VOL.2はこちらからどうぞ→

 

星見当番先生 プロフィール
ネットで活動する西洋占星術愛好家。
ツイッター歴10年、ブログ歴15年、西洋占星術歴30年。
サビアンシンボルを原書から読み込み、360首の短歌に詠みかえた「サビアン一首」を発表。
ホロスコープを手描きしながら西洋占星術の基本的な考えかたを覚える「ホロスコープを描こう」、
アストロダイスの出目を五七五に落とし込んでハウス・サイン・天体の区別を覚える「アストロ短歌」
等の講座を開催。
モットーは「西洋占星術の世界を日常のことばで」
ブログ「星見当番の三角テント」→
Twitter→

 

この先の活動について伺いました

あんこ

言葉での表現やアウトプットは、苦手な人は本当に苦手ですね。

当番先生
そう、本当に苦手な人は苦手です。
慣れもあると思うんですけど、慣れる機会がなかなかないですよね。評価する立場にある人が、どこを見るとうまいと思ってくれるのかっていうのがあまり見えてないのかもしれません。

あんこ
えっ、どこだと思うのですか?

当番先生
私は評価する側ではないけど、意味の階段を降り切れてないでしょう。

あんこ
意味の階段??

当番先生

「日常の言葉」と「仲間内の言葉」と「専門用語」とあって、最初はみんな日常の言葉から始めるはずなのに、いったんその仲間内の言葉がわかるようになったり、専門用語がわかったりすると、そこの言葉だけで話すようになって戻って来られない人がすごく多くなるんです。

 

占星術の用語でもそうなんですけど、「先輩の話がわかるように」って頑張って、先輩たちが使っている言葉を分かるようになると、もうその言葉だけでしか話さなくなって、後輩のところに降りて来られなくなってしまい、後輩と言葉が通じなくなってしまうんですよ。

 

それだとたとえば鑑定会になった時に、一般のお客さんに説明するのに、アストロルー大柴みたいになってしまう。

あんこ
アストロルー大柴!!(爆笑)

当番先生
一見かっこいい言葉なんだけど何言ってるか全然わかんない人になるんですね。
そろそろ20代には通じなくなってきたからポストルー大柴が出ないかなと思ってるんですけど。 

アストロ小泉進次郎でもいいんですが、それはちょっとあのルー大柴ほど気軽に使えない感じが (笑)

あんこ

私は以前、ウラナイトナカイのお店日記を書く時、一応西洋占星術のお店なので(東洋占術の)算命学のことはどう書けば分かってもらえるかはとても考えました。

 

それがすごく力になったと思いますが、でもそれは「お店日記」という強制力のあるもだったから。
そうじゃないとなかなかしないと思うんです。

 

ブログだってTwitterだって別に書かなくても全然いいものですし。
もちろん絶対の方法ではないですけど、上手くなりたいと思うんだったらこういうシステム(自由研究会)に飛び込むってことは、とてもいい方法の1つだと思います。

甘夏

そう本当にシステマチック!この手引き書がすごく親切なんです。

 

私も発表の題材をすごく悩んで、悩み過ぎてありえない方向に行った時に、元に戻ってきて計画書通り書いてみたら今のテーマが残りました。

当番先生
何でもOKというより、意外と枷があった方がうまくできますね。
これは多分、小学校でやってる調べ学習と同じ方式なんですよ。グループワークじゃないだけで。

甘夏
うんうん、小さい頃はこれのありがたさを知らないですよね。

当番先生

小学生の頃はどうやって授業をやり過ごそうかって考えていますからね。

 

本当に自由研究とかやる体力と頭を持ってるのは大人なんですよ。
小学生だからそんなに完璧に仕上げなくてもいいから、小学校でこんな風なことやったなあって覚えているだけでも十分ですね。

あんこ
あとはこの先のことを伺いたいです。やっぱり占星術愛好家は続けたいですか。

当番先生
愛好家は続けたいですね。
ここまで来たら一生占星術やってるんだろうなと思います。

あんこ
ずっとこういう先生みたいな感じでもいいんじゃないですか?射手座っぽいし。

当番先生
それでもやっぱり大学の先生ではないという気はしますね。

あんこ
じゃあ予備校?

当番先生
アストロ小学校ですね。
今の自分がやっているのがちゃんとした講座じゃないみたいに言ってますが、本当にきちんとしたプロの先生が開催する講座に「私が行ってもいいんだろうか・・・」と思ってるような人たちに、半分のステップくらいの段階を用意したいなと思うんです。

あんこ
中二階みたいな感じですか?

当番先生
そう、私はトナカイの二階でやってた講座に行くのに、すごく勇気が要ったんですよ!
だからトナカイの二階じゃなくて、中二階(笑)

あんこ
当番さんはこんなに素晴らしい知識もあって、応用力もあってと思うのに・・・でもそういう勇気がなかなか湧かない人もいっぱいいるんでしょうね。

当番先生
例えばまだ天体記号が分からないとか、まだ名前を覚えてないとかで、そんな私でも行っていいんですかって聞かれても、そもそも私がそういうプロい講座に出てないので「いいよ」なんて言えないじゃないですか。

あんこ
プロい講座(笑)

当番先生

そういう躊躇している人たちに、プロい先生達の講座に申し込めるレベルにまでする、ということだとアストロ小学校ってところでしょうか。

 

基礎知識を、少なくても名前と記号が一致するくらいにはなったからこれだったら次に行ってもいいかなと思えるくらいの中二階とか踊り場みたいなものを提供したいですね。

 

今、特に若い人だと、ネットと電子書籍だけでずっと情報収集しているから丸ごと本を一冊を読んだことがなくて、必要そうなとこだけ取って、でも全体像がわかってないことがあるんです。
めちゃくちゃ詳しいとこ知ってるなあと思ったら、めちゃくちゃ基本的なところが抜けてるとか、そういうのが根底にあります。

あんこ
聞きかじりで分かった気になる人はいますね。

当番先生

あとブログを始めたころもそうだったんですけど、本当に自分のことを知りたいだけの、占いのことがよくわからない人が結構いて、血液型占いと西洋占星術が同じ雑誌に載ってる、だったら両方一人の占い師に聞いてもわかるだろうと思っているんですよ。

 

当時は「大殺界」とか読んで不安になった人が私のブログに書き込んできたり、うちは西洋占星術のブログですって言ってるんだけどわかんないんです。

あんこ
東洋も西洋もごっちゃなんですね・・・

当番先生

そうなんです。あるんですよ、隣の整形外科で骨折って言われたんですけどどうしようってこっちに来られてもウチは耳鼻科なんですよみたいな(笑)

 

どうして骨折だったら整形外科の先生の話を聞かないでウチに来るんですかって言うんですけど、何でも知ってると思ってるみたいで。

 

西洋占星術しか分かんないんですか?って聞かれるんですが、西洋占星術しかわかんないですよ!

あんこ
すごく親しみやすいんですね、星見当番さんは。
そう思います 。

当番先生
私が西洋占星術の人だって分かって来ても、その中には断片的な知識をか聞きかじって不安になっちゃう人が多くて、不安になっちゃったならそのあなたを不安にした人にもうちょっとよく聞こうよ、と思うんですけど、不安にさせられちゃったからその人にはもう詳しく聞けないんですよね。

あんこ
当番さんなら聞けるんですよね 。

当番先生

なんで私はアマチュアなのに、こんなプロの先生に何か言われた人の面倒を見ているのかって感じなのですが、初心者さんの不安な心を自衛するには知識つけるしかないんですよ。

 

少なくとも占いリテラシーと言うか、ある程度の健康リテラシーみたいなものを身につけておけば怪しい健康法にはひっかからないじゃないですか。

 

私は西洋占星術のリテラシーしか付けてあげられないけど、それをしないといつまでたっても聞いてくださいと言う人がやってきてしまう。

あんこ
占いよろず相談屋さんになるんですかね?

当番先生

そのやりとりの記録を残しておくといいですよね。「その質問はよくある質問へどうぞ」みたいな。

 

困ったと言ってきた人に、あなたは○○先生の鑑定へ行った方が、あなたは講座へ行った方が、あなたは本を読めばOKみたいに交通整理できればいいですね。

あんこ
そういうのを含めたホームページをつくってもいいですよね。

当番先生
この自由研究会を通して、私はあと一歩を踏み出すお手伝いをするけど、自分で企画を立てられるようになったらこのシステムはいらないです。

あんこ
多分一回そこを通れば あとは勇気だけですね。

当番先生

勇気は何もないところからは出すのが大変だと思うんですよ。

 

私も何もないところから自分から講座を立ち上げる力があったかと言うと、なかったと思うんですよね。ネタはあるけど自分ではやろうとはしなかった。
でもそこで引っ張ってくれたり、背中を押してくれた人がいたんですよ。

 

これからどんどん新人さんには厳しい時代になってくと思うんです。
世代天体の問題なのかもしれないのでそれはちょっと気の毒なのですが、どうもどんどん臆病になってる気がして います。

 

ずっと手を引いてはあげられないから、自分で立ち上がるだけの体力をつけてほしい。
どうやったらそれがつくのかなと思うんですけどね。

 

そこで自分なりの学びというか、どうしていきたいかってところまで掴んでくれればいうことないですね。

あんこ
星見当番さんだからこそできることが必ず沢山あります。
これからのご活躍をお祈りしています。どうもありがとうございました。

占いインタビューは来週はお休みです。

次回をお楽しみに。

星見当番先生のインタビューVOL.1はこちら

VOL.2はこちら

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