NHKラジオの英語講座で、一つのテーマにまつわる単語を選んで語彙を増やすという番組があります。
ある日のテーマは「占い」でした。いったいどんな単語が出てくるのか期待しました。
まず取り上げられたのが"horoscope"。horoは「時間」、scopeは「見る」で、誕生した時間を見ることです。次は"palm"で「てのひら」。palmreadingで手相となります。
ここまでは順当でしたが、三番目の単語"interpret"が少し意外でした。通訳といえば語学のイメージが強いので。しかし、"pret"は「売買」「取引」から「仲介」「解釈」という意味に広がり、"interpreting one's dream"は夢の意味を解釈することから「夢占い」となります。
そこで思い出したのが、YouTubeの怪談で人気の三木住職。先日、島根の温泉津(ゆのつ)に滞在した折に夜ごと飲みに行ったカフェバーの女性が教えてくれた話です。
お寺の本堂がボロボロなのに建て直すお金がなく、大黒様に助けてくださいとお願いすると、夢に大黒様が現れ「バラを買え、バラや」とお告げがあったのです。そこで肉屋さんで夢の話をしてバラ肉を買おうとすると「それは薔薇ではないか」と言われます。しかし、大黒様は関西弁のイントネーションで薔薇ではなかったと答えると「向かいの宝くじ店でバラで買ったら?」とアドバイスされます。
住職はすぐに七福神が描かれた初夢宝くじをバラで10枚買ったところ、1億5000万円が当たったそうです。
にわかには信じがたい話です。しかも住職は宝くじを買ったことをすっかり忘れていたら、また大黒様が夢に出て来て「お金の実がなっているから、早く取りに行け」と言ったそうです。なんという至れり尽くせりの大黒様。
この話の興味深いところは、夢を解釈してくれたのが肉屋さんだったところ。自分の視点だけで考えていては正解にたどりつけないことがよくあります。そして異なる立場の人の思考回路からふっともらした言葉が大きなヒントになります。そういう存在の占い師を目指したいものです。