7週間にわたって「開運招き猫ーず」の方々に触発されて土曜日のデイリーメッセージをお送りしてきました。

早いもので7週間の巡礼を終えて帰国してから7週間が過ぎました。同じ7週間なのに密度がまったく違い、日本での生活があまりにもつまらなく無為に過ごす日々が続いています。

 

先週、夏瀬杏子さんの呼びかけで来年に向けての九星気学の講座が開催されました。

新しくお目にかかった方が九星気学ご専門と知り、一瞬、緊張しました。方位の世界は流派によって解釈がさまざまで、なかには自分の流派のみが正しくて、間違っている奴らを正してやるという武闘派もいるのです。幸いにして先日の参加者さんはいたって心が広く、興味深い話をたくさん聞かせてもらいました。

講座出席のきっかけは翡翠輝子のブログということで、こんな質問をいただきました。

「スペインは今年、五黄殺の方位なのに巡礼に出たのですか?」

たしかに。ヨーロッパは日本から西北になります。五黄殺は暗剣殺に続く凶方位ですから、九星気学をかじった者がわざわざ出かけるのはおかしいでしょう。仕事でどうしても行かなくてはいけないわけではないし、短い観光ツアーではなく7週間もかける巡礼です。

 

しかし、どうしても決行しなくてはいけないと感じて出発しました。

スペインは日本から見て西北ですが、九星気学の元々の思想が生まれた古代中国には世界地図はありませんでした。地球は丸いのですから、東にずんずん進めば西になって自宅に戻ります。

そして「南蛮」という言葉があるように南のイメージもあります。東南アジアは地理上は西南でも、東南の象意も生じるという黒門先生の言葉を思い出しました。だったら、西洋ということで西の意味もあるでしょう。海外に行くときは方位はあまり気にしないことにしています。

 

巡礼を思い立っても、週刊誌の連載があるから無理と言い続けていました。昨年の秋に連載が打ち切りに。それでも方位の吉凶を理由に先延ばしにすると、そのまま一生が終わってしまいそうな気がしたからです。

何かをやると言いながら先延ばししてやらないで終わりがちである自分の性質を知っているからこそ、あえて決行しました。長年にわたって私のアイデンティティであった雑誌のライターという仕事が終わった時こそ、巡礼に出るタイミングだと信じて。

もし五黄殺の凶効果が出たとしたら、ポンフェラーダの転倒でしょう。何でもない街の道で日本の温泉を夢見て心ここに在らずの状態となり、真正面から転んで顎を打ってしまいました。

https://bob0524.hatenablog.com/entry/2023/10/04/231606

自分の歯で口内を傷つけるなんて、まさに五黄殺。しばらくして痛みはなくなりましたが、完全に元に戻ったわけではなく、下唇の裏側に違和感が残っています。念のため、かかりつけの歯科医に診てもらいましたが、治療のしようもなく自然治癒を待つしかないというロンドンの医師の見立てと同じでした。

 

講座でお会いした九星気学の専門の方は、若い頃に五黄殺の方位に転居したことがあるそうです。そのために苦労もしたけれど、一度自分を壊さないと新しい自分は生まれないから、必要なことだったと語ってくれました。

私にとっての巡礼は仕事人間だった自分を壊す通過儀礼だったのでしょう。ここからまた、新たな自分を探す旅を続けていきます。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事