新型コロナウイルスの感染拡大は東日本大震災の日々を追体験するかのようです。

2011年の東日本大震災で占い業界は大打撃を受けました。占いで先のことが読めるはずなのに、こんな大災害が起こることが予知できないのでは、個人の将来なんてわかるわけがないと思われたのでしょう。

当時、横浜中華街の占いのお店に週一回座っていましたが、お客さんは減るし、電車は各駅停車だけになり通勤にやたら時間がかかったのを覚えています。

そして女性誌の占いコーナーが縮小されていきました。社会全体で大きな危機に直面すると現実的で明確な指針が求められ、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」といったふんわりした記事が読者に受け入れられなくなったのです。

大災害や今回のような疫病を当てるのこそ占いだと世間は考えるでしょうが、易の講座で教わったことの一つが「勝手占は当たらない」です。

勝手占とは、頼まれてもいないのに成り行きを占うこと。有名人が結婚するか、離婚するか、選挙で誰が当選するか、自分とは直接関係ないのに勝手に占うことです。

易の卦は「これからどうなるか」に加えて「それなら私はどうしたらいいか」を告げます。「コロナウイルスはいつ収まるのか」「どの株が上がるのか」では易神は真剣に答えてくれません。私利私欲で占ってはいけないという戒めもあります。

それじゃ易なんて役に立たないと思われるかもしれませんが、行動の指針は与えてくれます。「この混乱の時期、私はいかに身を処すべきか」こそ易神に問うべきです。

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